更新日2008年10月26日  

《歌集目次》

作品はほぼ新しいものから旧いものの順に並べています。
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ソリティア 

p1

2008年 夏から秋の短歌です NEW !

花散らす雨 

p4

2008年 早春から春の短歌です NEW !

九月の風 

p6

2007年 夏の終りの短歌です

相転移 

p8

宇宙論の短歌です

Summer Solstice 

p9

2007年 初夏の短歌です

南風 

p12

2007年 春の短歌です

冬から春へ 

p14

2007年 新春の短歌です

イブの午後四時 

p17

2006年 冬の短歌です

銀杏並木 

p19

2006年 秋の短歌です

一口の水 

p21

2006年 梅雨から夏までの短歌です

ロベリア 

p23

人に贈った短歌その一です

さようなら 

p24

人に贈った短歌そのニです。会話調です

ラマダン 

p25

人に贈った短歌その三です

通り過ぎた夏 

p27

2005年 夏の短歌です

春風 

p30

2005年 春の短歌です

早春 

p32

2005年 早春の短歌です

 

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ソリティア (1/3)

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1/34

ソリティア


化粧したおまえの姿は十六夜いざよいの月に似合うと言った六月


歯みがきを午前零時の秘儀とせよ 鏡に呪文を「Look at me!」と


午前二時 驟雨に街がとけるときシーツをつかむマニュキアの夢みる


六月の朝の冷気にくるまれて 窓辺の薔薇は花びらひらり


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ソリティア (2/3)

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2/34

紫陽花あじさいの花咲く朝の水たまり 道行く子等を映す永遠


コンビニの軒にたたずむ影ふたつ 傘一本を手にして寄り添う


炒り豆のにおい漂う商店街 行きかう人に秋の陽は射す


冷蔵庫あければふたつ缶ビール 手付かずのまま冷えてゆく秋


ジャングルジムそのてっぺんで勇ましく 小さなこぶしに未来は宿る


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ソリティア (3/3)

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3/34

まんまるの月をいっしょに見る夜のはずだったよね むかしのキミへ


スペードのエースが来ない こんなにも恋しい秋の夜のソリティア


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花散らす雨 (1/2)

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4/34

花散らす雨


人影もなき灰色の墓前にも花並びたち色とりどりの春


白梅の花びら浮かぶ手水鉢ちょうずばち彼岸の雨をたたえて清く


青空はどこか眠たく嘘っぽく さくら吹雪の魔法のような


ユーミンの「春よ、来い」聴き なにかしら目が熱くなる葉桜の夜


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花散らす雨 (2/2)

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5/34

誰かがね「おやすみなさい」と言ったかな 花散らす雨ふっているだけ


何気ない瞳の中にみどり萌え むかし摘んだねクローバーの花


ワンレンの髪を五月の風に乗せホームで手を振るアジアン・ビューティー


多摩川の水面に映る新緑を吹きわたる風 雲は見ている


雨粒をたわわにまとい宵闇のハーブの花の香る紫


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九月の風 (1/2)

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6/34

九月の風


この空は黒に蒼さが浸みてます。入道雲はまぶしくて白


もう少しもう少しだけ生きたいよ セミがはげしく鳴く日の午睡


夏空を体いっぱい焼きつけたセミが死んでる道は涼しく


そう思ったのは何回目の夏 思わなくなったのは何回目の夏


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九月の風 (2/2)

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7/34

珈琲と麦茶を交互に飲んでます 赤いサソリ座ときどき見つつ


夏という季節の王の弔いに 天地をそめる金の残照


雨あがり 街の空気もひんやりと九月の風がやさしくキスする


この夏は暑かったよねと話してる白粉花おしろいばなの咲いてる小径こみち


雨粒は夕化粧おしろいばなの花びらをコロン・ポロンところがるリズム


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相転移 (1/1)

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8/34

相転移

真空が相転移して偶然に宇宙が出来ちゃう よくある事よね


世界とは彼岸の青の相転移 時と光の泡のひと粒


だとしたら暗きエーテル満てる血に汚濁のように沸きいずる恋


冷凍庫 マンゴアイスとハゲダツの奥にこっそり宇宙を隠そう


(註) 相転移:物質の状態が変わる事。液体の水が固体の氷になるなど。

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Summer Solstice (1/3)

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9/34

Summer Solstice(サマーソリティス)


新緑は空に萌え立ち雲わらう 夏への扉ほら開いてる


軒下に括り付けたる紙の鯉 風に泳げと願った日遠し


脱衣場に着衣の抜け殻ふたつあり 湯殿ではしゃぐ声聞く湯治


五月闇(さつきやみ)涼風わたり鯉のぼり 月の光に濡れて戯る


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Summer Solstice (2/3)

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10/34

大きめの唐傘より伸びる手にすがりて歩む雨合羽の子


時雨てよ 足元さえも覚束ねえ 涙かくせよほほ濡らす雨(*)


憎いねえ粋ってもんだよアイツはさ そんな具合にオサラバしたい


「何故なんだ?」「こたえは無い」と言うように 雲ゆうゆうと春は過ぎゆく


(註) 本歌は江戸期の俳人の句です。


 時雨てよ 足元が歪むほどに(海道)


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Summer Solstice (3/3)

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11/34

今日ってさぁ、ちっとも暗くならないね キスしたい日は
Summer Solstice


(註) Summer Solstice(サマーソルティス):夏至




雨煙る薄墨の街かけ抜けし夜叉の黒髪ふれず愛しく


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南風 (1/2)

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12/34

南風


スカートもほこりもチラシも吹きあげて 四月の空に南風笑う


雷雲は早や蒼穹(そうきゅう)を黒く染め 雨に耐えぬる葉桜の下


殴られるような嵐の雨音を聞きながら待つ春は曙


春時雨(はるしぐれ)やみて雲間のオリオンは赤く沈みし夢の始まり


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南風 (2/2)

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13/34

葉桜の新緑髪に映しつつ 「好きよ」と聞こえた季節ふたたび


「もうちょっと一緒にいてよ」を聞いて識る 俺ってこいつをしょうもなく好き


逆立ちで東京タワーを見てごらん 幸という字に見えればOK


幸せか不幸かなんてわからない そんな幸せつづくといいね


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冬から春へ (1/3)

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14/34

冬から春へ


カレンダー残り2枚が残ってる そういう部屋のその暖かさ


さくさくと歩む音する落ち葉の道に秋はほろりと転がっている


近頃はもうたき火など見かけない 寂しい日本になりましたよね


「寒いなあ」こたつにもぐりほろ酔いの薄目で見上げる新春の空


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冬から春へ (2/3)

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15/34

そうだなあ きのう産まれた君ならばだっこで初日を見せてあげよう


結露ってひと粒ずつが世界でね そして落ちゆく宇宙なんだよ


もう少し布団にもぐっていたいなあ エイッ!ぬくもりを蹴飛ばして朝


正月の浮かれ気分もはや失せて なにするでもなく寒きに耐える


薄闇(うすやみ)睦月(むつき)の空はなぜかしら墨絵のようねとつぶやいている


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冬から春へ (3/3)

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16/34

まんまるの銀色の月 人をして惑わすという二月のある夜


なんとなく満月の夜は飲まないと・・・ そんな言い訳していた二月


だとしたら 微笑むひとのポケットの裏地はきっとパステルピンクだ


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イブの午後四時 (1/2)

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17/34

イブの午後四時


「この雨が雪にかわると素敵よね」空あおぎ見るイブの午後四時


(あご)をなで不精ひげの伸びぐあい確かめながら書く年賀状


新巻や鯛やかまぼこ並ぶ中 木屑の中で毛蟹がもそり


お餅つきしたわと告げるEメール ひとすじ光が射す夜明け前


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イブの午後四時 (2/2)

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18/34

珈琲の湯気に透かした冬空に突き刺さっていた蒼き三日月


水平に両腕ひろげ膝を上げ踊ってみせろ! 凍てつく朝に


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銀杏並木 (1/2)

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19/34

銀杏並木


あの(みち)を黄色に染めしこの冬の銀杏並木をまっすぐに来い


金色の夕陽が世界を染めてゆく 海、空、そしてきみの黒髪


日も暮れて木枯らし一番ふく路地で のらは尻尾で「寒いね」という


ふと気付く 秋の星などしばらくは 見ていなかった盲目たように


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銀杏並木 (2/2)

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20/34

ダイエットしてみようかな 美白してやせはじめてる月は十六夜(いざよひ)


わかったよ! やけに涙がこぼれるわけは夜気に薄荷を混ぜたなヤツめ


あいたいな そう思うとき やけくそで自分をそっと抱きしめてみる


こんなにも空が青いよ神無月(かんなづき) 留守番している神さまふたり


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一口の水 (1/2)

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21/34

一口の水


雨音を数え眠りを待つ床で 闇の色みる風はひんやり


十六夜(いざよひ)の月を雲間にのぞかせて 夏運び来る風の涼やか


白熱の陽に曝されし休日のオフィスを歩む陽炎の如


緑濃き木蔭に憩ふ一口の水ひんやりと(すが)しさに酔ふ


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一口の水 (2/2)

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22/34

盆過ぎてなおギラギラの夏は在り 命も恋も終わる輝き


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ロベリア (1/1)

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23/34

ロベリア


ロベリアの夢を眺める人おもい 五月の空は寂しくも青し


古都の春 花の盛りに匂い立つ黄昏(たそが)る影のかたち(いと)しき


赤き糸 指に結わえし夢一夜 末は彼岸の闇なお暗し


金色の夕べの風はすがしくて 冷たく(くら)く癒される夜


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さようなら (1/1)

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24/34

さようなら


「さようなら」
つぶやいてみて黙っていると さよなら色が目にツーンときて


そこに居るただそれだけでよかったよ 今日からひとりで生きていくね


よかったね! 元気をだして少しだけ歩いてみよう。それでいいから・・・


文字蒼く「さようなら」映すモニターに「またね!」と打てず
赤の「ありがとう♪」


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ラマダン (1/2)

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25/34

ラマダン(*)


「そもそもね。がむばる・・・てのがよくないね」夜風涼しいラマダン前夜


ありし日の Fur Elise(フォア・エリーゼ) は誰のため?知る由もなく季節はめぐる


我の絵を詠いし遠きひとのため 絵よ、かの曲をそこで奏でよ!


(註) ラマダン:イスラム暦第九月。イスラム教徒の断食が行われる月


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ラマダン (2/2)

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26/34

聞こえてる? はい砂時計 耳よせて! さらさらの秋こぼれているよ


思ひ立ち かのアドレスを訪ぬればロディア・カラーの扉ひらけり


おひさです♪ 書きかけた手に蘇える記憶にぬくもる暮れてゆく秋


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通り過ぎた夏 (1/3)

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27/34

通り過ぎた夏


灰色に水煙る街ながめてる 瞳に映る夏の来る前


つゆ空の雲より放たる銀線の 矢、瞳刺し一滴の(りょう)


湿舌(しつぜつ)*に絡めとられた午後の街 メロンソーダに透かしてごらん


(註) 湿舌:夏、太平洋高気圧から張り出す水蒸気を多量にふくむ気団


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通り過ぎた夏 (2/3)

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28/34

さよならの季節のあとに来た夏は ただ眩しくてただ輝いて


入道雲 虚空を昇るその力 床に伏したる我に与えよ


かき氷白い輝き赤く染め 冷たく痛く喉ごし楽し


白熱の閃光が満ち影熔けし葉月六日の蒼空しづか


白昼に(せみ)(むくろ)の影ひとつ かすかに香の漂う道で


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通り過ぎた夏 (3/3)

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29/34

縁側で暮れゆく緑映しつつ 冷えた麦茶が汗かいてゆく


さふめんを氷水に泳がせて (すく)ひて食す盆の日の(ゆう)


虫の音をはたりと止めて夜風来る チリンと鳴った風鈴の夏


午後の風サマージャケット通りぬけ 素肌に残る葉月の終り


携帯にほほえむ声が弾むよう 九月の緑の木漏れ陽の中


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春風 (1/2)

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30/34

春風


春風を背広いっぱい孕ませて おもちゃのつつみ提げ帰る人


桜もち葉をつけたまま一口で二個食べし友 笑顔懐かし


新品の学帽かすめひらひらと 花はか細き肩に舞い降り


山里に音もなく散る八重桜 月夜に花を惜しむ白猫


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春風 (2/2)

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31/34

早緑(さみどり)の柿の葉透かす蒼穹(そうきゅう)を 銀の飛行機切り裂いて白*


陽光にソフトクリームかかげてる 君はペロペロ自由の女神


 


(註) 早緑:春の新緑、蒼穹:深く青い空


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早春 (1/3)

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32/34

早春


ほのかなる香り漂う梅の花 道ゆく人の襟もほころぶ


時は春 おしむ気持ちと裏腹の昼寝の縁に陽射し伸びゆく


少しだけ薄着になって春の陽を感じてみよう 多摩川の風


マスクして花粉症に悩む人 街にあふれて Spring has come !


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早春 (2/3)

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33/34

青空に飛行機雲の白線が引かれて桜のピンク散る朝


誰だっけ、はるはあけぼのとかいった・・・かんべんしてよ
ねむいだけなの


ふんわりと陽射しを吸って膨らんだ布団の綿は春の賜物(たまもの)


新緑の木々の木蔭によたよたと新品ぴかぴかランドセル達


四月には新入社員の戸惑いを慣れた素振りで微笑んでみよう


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早春 (3/3)

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34/34

薄闇の四月の夜を見つめれば ふと(なま)めいている夜の香りよ


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