【パロディー・スターウォーズ/ジェダイの復習】

《第23章》 あっちでもこっちでも大騒動!


 氷の牙・ドブスン船長の超能力により、全ての艦隊&戦闘機発着口を塞がれたデス・スターに対し、アルカディア号を指揮艦とする銀河海賊同盟は一斉に攻撃を開始した!
「男のロマンと友情を理解出来ねえ帝国の奴らなんざ、くたばっちまえ!行け〜〜!やれ〜〜!そこだ〜〜 」
 二丁拳銃を振り回して、志気を高めるエースのジョー!……もとい、海賊軍団スター・ウルフの〈バッカス 世号〉−キャプテン・ジョーが、頬肉をフルフルと震わせながら叫ぶ!そして、アニメ版の主人公・新星拳と、原作版・主人公のモーガン・ケインが、共同作戦を取りながら、デス・スターを攻撃する!


 ♪青い〜銀河を〜〜、背に〜受けて〜〜、青春の旅立〜ちが〜始〜まる〜〜!(BGM:青春の旅立ち)

「艦長!スターウルフの軍団が総攻撃を開始しました!」
 手塚キャラ総出演−ブラック・ジャックの宇宙海賊艦の女性航宙士サファイアの言葉に、ブラック・ジャックが大きく頷いて、黒マントを翻す!
「キャプテン・ジョーか……彼には、実写版ブラック・ジャック『瞳の中の訪問者』で、私の役をやって貰った恩義もあるからな……。ロック・ホーム!我が艦をデス・スター外殻装ギリギリにまで接近させるんだ!それから……和登サン!」
 ブラックジャックが通信器を手にするや、艦底の攻撃システムを受け持っている和登サンに呼びかけた。
「直ちに、艦底より『あれ』を射出しろ!」
『了解、艦長!』
 艦底の戦闘ブリッジで、そう答えた和登サンは、傍らでお絵描きに夢中になっている少年−写楽保介に向き直った。
「さあ、写楽クン、キミの出番よ!」
 和登サンが、写楽保介のバンソーコーをビリッと引き剥がす。その下から現れたのは、超能力を有する彼の第三の目だ!見る見る内に、彼の表情が大人びた容貌へと変化して行った!
「全く……都合が良い時にだけ、『俺』を呼び覚まそうとするんだから、勝手な奴だぜ!」
 肩をすくめて、皮肉な笑みを浮かべながら呟いた写楽クンだったが、和登サンにジロリと睨まれるや、やれやれと言った表情のままで目をつぶった!戦闘ブリッジが静寂に包まれる……。声を発する者は、一人としていない。
 やがて彼の体から、目に見えぬオーラが立ち上るや、艦底の巨大なハッチがゆっくりと開き、そこから彼のテレキネシスに操られた巨大な球体が、デス・スタ ーに向かって降下して行った!


               ※

「ベイダー卿!海賊艦から、何か巨大な球体が落下して来ました!第34トレンチを高速で突進中ですぞ!」
 デス・スター中央司令室で、体中にケーブル・コードを接続しているレーダー担当士官のエキセドル・フォルモが、思わず叫んだ!
「何?重力爆弾か!?」
 司令室の正面スクリーンに映った巨大な謎の球体を目にして、思わず立ち上がるダースベイダー!次の瞬間、それを阻まんとするが如く立ち塞がった、幾つもの巨大な人影が画面に映った!
「あれは……BF団の巨大ロボット軍団です!」
 情報分析コンソールで、キース・アニアンが叫ぶ!凍結したハッチを、自力でブチ破って、10体もの巨大ロボット……ウラエヌス、モンスター、ファイア二世、GR-2、ギルバート、維新竜・暁、ギャロン、タイタン、ブラック・オックス、VL-2号が姿を現したのだ!何れも、たった一機で大都市を灰燼へと変える怪物たちだ!


               ※

「さあ、我が忠実なる僕たちよ……。我らに逆らう者どもを粉砕するのだ!」
 デス・スターの一角で、BF団の策士−諸葛亮孔明が無気味に笑う……。


               ※

 だが……。巨大なる球体が接近するや、強大なるロボット軍団はピタリと静止してしまったのだ!
「どうした!?何故動かんのだ……お前たち!」
 焦る孔明の目の前で、飛来した巨大なる球体が10体の巨大ロボットに激突するや、全ての巨人たちを跳ね飛ばしたのだ!


               ※

 「ストラ〜〜イク!」と、得意気に指を鳴らす写楽保介!そして、その隣で巨大なる球体−大怪球フォーグラーの設計者にして、横山光輝ワールドからのゲスト出演者・十六夜幻夜が会心の笑みを浮かべて言った。
「見たか!お前たちのシズマ・ドライブを動力源とする巨大ロボット軍団は、大怪球フォーグラーのアンチ・シズマドライブで、全部オシャカだ!私の父に対する想いを利用して、世界征服の野望を成し遂げようとしたBF団め……!その報いを受けさせてやる!」
 BF団が誇る巨大ロボット軍団を、ことごとくなぎ倒した大怪球は、写楽保介のテレキネシスによって、デス・スター中の巨大トレンチを自由自在に疾走した!
「よし、ストライク!」「今度は……スペアだ!」「やった!スプリットを取ったぞ!」「くそっ、1本残した!」
 艦橋で歓声を上げる、乗員の百鬼丸やビッグX、船医の猿田博士たち!
 そして、大怪球フォーグラーの激突で、次々と攻撃システムを破壊され、苦境に陥った帝国軍に対し、アンタレスとドブスン軍団の宇宙海賊艦が猛攻!更に、〈クイーン・エメラルダス号〉の巨大なバルーン部分がゆっくりと展開するや、その中から、スターウルフの凄腕パイロットが操縦する雷撃隊が出現!デス・スターに向かって、次々と急降下爆撃を開始した!〈クイーン・エメラルダス号〉の艦橋で、ハーロックの盟友−クイーン・エメラルダスが微笑む。
「私の艦の巨大なバルーンが、単なる飾りじゃないって事を、あなたたちに思い知らせてあげるわ!」


               ※

「キース・アニアン!戦闘機は…タイ・ファイターは…モビル・スーツは未だに発進出来んのか!?」
  大怪球フォーグラーの一撃で、せっかく出撃したBF団の巨大ロボット軍団を、物の見事に粉砕されたダースベイダーが、歯噛みして叫んだ!
「……駄目です!ただ今、スノー・トルーパーズ10個師団が必死に除雪作業を行なっておりますが、全て除去するには、後30分はかかるそうです!」
 司令室のスクリーンに、一生懸命雪かきを行なっているスノー・トルーパーズたちの姿が映る。中には、雪でかまくらや巨大な雪像を造っている奴もいる!
「うおのれえ〜〜〜!!!」
  キース・アニアンの報告に、激怒したダースベイダーは机の上に積まれた瓦50枚を一撃でぶち割った!更に、練習生が捧げ持つ木の板を次々と割って行く!最後に「おすっ!」と、礼をして演舞を終えるベイダー!
「……そ、そうだ!こんな事をしてる暇はない!どうなんだ……セーラ司令官!奴らに反撃する手段は、何かないのか?」
 攻撃システムのコンソール・パネルを必死で操作していたセーラが、はっと目を見開いて叫んだ!
「第10〜13区画のメンテナンス・ハッチなら、人間サイズのパワード・スーツ部隊の出撃が可能です!」
「よし、セーラ司令官!〈地獄の降下兵〉指揮官、ビクトル・ストロハイム大佐に出撃を命じよ!」
「分かりました!ストロハイム大佐!……ストロハイム大佐!直ちに、〈地獄の降下兵〉第1〜3小隊を率いて出撃して下さい!」


               ※

「……了解した」
 炎さえ凍るが如き冷血漢−ビクトル・ストロハイム大佐が、ベレー帽を手で弄びながら、冷たく応える。彼の背後には、既に空間機動歩兵部隊3個師団−通称〈地獄の降下兵〉が、ズラリと勢揃いしていた!ゆっくりと立ち上がったストロハイム大佐が振り返る。
「行くぞ!……図体ばかしでかくて、動きの鈍い巨大戦艦など、我ら空間機動歩兵の前には、何程の事もないと言う事実を証明してやるのだ!」
「お〜〜〜〜っ!」
 居並ぶ機動歩兵たちの間から、どっと歓声が上がる!やがて彼らは、デス・スターのメンテナンス・ハッチから発進するや、デス・スターに絨毯爆撃を加えていた海賊同盟の指揮艦・アルカディア号に向かって、炎に群がるウンカの如く、猛攻を開始した!


               ※

「艦長!デス・スター表面から、空間機動歩兵が多数出現!当艦の船首部分に集中攻撃を加えています!」
 台場正の報告に、ニヤリと笑うキャプテン・ハーロック!
「分かった……ヤッタラン副長!これより、《トランスフォーム作戦》にかかれ!」
「了解!あいつら……目に物見せたるでえ!」
 そう叫んだヤッタラン副長が一連のスイッチを押すや、アルカディア号を揺るがさんばかりの大震動が起こった!


               ※

『やった!俺様が、アルカディア号を仕留めたぞ!』
 アルカディア号の巨大な船首部分に取り付いて、ミニ・ミサイルの集中砲火を浴びせかけていた〈地獄の降下兵〉が、勝ち誇るようにして叫んだ!が……。
『違う!こいつは、爆発による震動なんかじゃない!こ、これは……!』
 ストロハイム大佐が叫ぶ!彼の……そして、数十機の空間機動歩兵の目前で、狂ったデザイン・バランスとも言うべき、アルカディア号の巨大な船首部分が、艦の本体から徐々に離脱し始めたのだ!更に、先端の巨大なドクロマークがピカッと光るや、全ての〈地獄の降下兵〉が、突然艦に向かって突進し始めた!
『隊長!……自分の機体が、艦に……艦に引き寄せられて行きます!』
『操縦の自由が利きません!……う、うわあ〜〜!』
 悲鳴を上げながら、次々と激突・消滅する〈地獄の降下兵〉を道連れに、劇場版・アルカディア号の象徴−巨大な船首部分は、轟音と共に落下!デス・スターに激突するや、大爆発を起こした!


               ※

「……アルカディア号の船首部分、デス・スターの第23区画で爆発!機動要塞パイラル・ジンの司令部が吹っ飛びました!完全に発進不能です」
「わしはもう……この場から逃げ出したいよ……」
 セーラ司令官の報告に、頭を抱え込んだダースベイダーが、弱々しく呟いた。


               ※

「見たか!アルカディア号、最後の必殺技…《トランスフォーム作戦を!」
 キャプテン・ハーロックが、会心の笑みを浮かべて叫ぶ!次の瞬間、劇場版の巨大な船首部分を切り放して、身軽になったアルカディア号が、TV版の華麗にしてシャープな形状へと変化!巨大戦艦から重巡洋艦へ様変わりしたアルカディア号は、より軽快なスピードと機動性を発揮し、艦隊と戦闘機部隊が発進出来ない帝国軍を、次々と撃破して行った……。


               ※

 さて……ここで時間を再び戻し、場所は秘儀の間。
「な、な、な、何事だ一体……!?」
 銀河海賊同盟の一斉攻撃によって、デス・スター全体を大震動が襲い、エロイカたちに向いていた大祭司たちの注意がそれた瞬間!ルパンのワルサーP38と、次元のマグナムから放たれた銃弾により、松明の明かりは全て撃ち消され、秘儀の間は一瞬にして暗黒の闇と化した!(BGM:ルパン三世のテーマ)
「光を!もっと光を!」「祈りの力で、燈火をつけるのだ!」「貴様!わしの足を踏んだな!」「皆の者、静まれ!静まるのだ!」「ええい!……この!この!」「我が身を傷つけたる者、呪われよ!」「もう!こんなに騒がしくち ゃ、精神集中なんて不可能よ!」
 暗闇の中で大混乱に陥った闇の大祭司たちは、敵の事などすっかり忘れ果て、お互い同士で訳も分からぬまま、派手な殴り合いと呪文合戦をおっ始めた!
「では……参るぞ!」
 その一瞬の隙をついて、五右ヱ門の斬鉄剣が電光石火の如く闇を切り裂くや、エロイカたちは囲みを破って、一気に脱出にかかった!
「ルパンめ、今度ばかりは決して逃がさぬ!……追え!追うのだ!カゲども!」
 揉みくちゃになりながらも、事態に気づいて命令を発するカリオストロ伯爵!闇の暗殺者−カゲの軍団がいずこからともなく出現し、ルパンたちの後を追う!
「貴様たち!この場から、生きて帰れぬと知れ!」
 そして、死神博士の声が不気味に響き渡るや、天井から「イーッ!イーッ!」と奇声を上げながら、ショッカーの怪人が次々と降って来た!
 だが、ルパンを捕まえる前に、カゲの軍団とショッカーの怪人同士が激突してしまい、相手を間違えた彼らは、その場で戦いを始めてしまった!もはや、エロイカたちを押し止める者は何もなく、このままエレベーターでまんまと逃げおおせると思われたが……。ただ一人、闇の中で不敵な笑いを浮べていた人物がいた。その名は……魔人・加藤!

「フッ、フッ、フッ……行け!式神よ!」
 加藤の手の中から、五芒星が描かれた紙が宙に放たれたかと思うと、見る見る真っ黒な烏に変化!闇の中のエロイカの懐へ、矢のように飛び込んで来た!
「見えた……そこか!?」
 視界にエロイカの輪郭が映るやいなや、残像現象も凄じく、超スピードで接近して来る加藤保憲!五右ヱ門が異様な気配を察知し、振り返った時は既に遅かった!斬鉄剣を抜く動作が、あたかもスローモーションの如くゆっくりと感じられ、エロイカが目前に迫る死を覚悟した時……。
 魔人・加藤の胸元に、三本の光の矢が炸烈!真っ二つに断ち切られた加藤の上半身が、宙高く舞い上がったるや、激しく床に叩き付けられた!暫くはピクピクと痙攣していた体も、やがて静かになったかと思うと、そのまま動きを止めた……。
「ヒュー!……危機一髪だったな!」
 顔を上げた彼らの目に映った救いの神……それは、サイコガンを構えたコブラだった!その銃口からは、魔人・加藤の体を、ものの見事に撃ち抜いたサイコエネルギーの為に、陽炎が立ち上っていた……。

「全く……死ぬかと思ったよ」
 命ギリギリの瀬戸際まで追い詰められながらも、余裕の笑みを忘れないエロイカ。ルパンたちも、安堵の溜め息をついてヘタヘタと座り込む。
「上で待ってたら、ふと胸騒ぎがしたんでね……気になって降りて来たら、この始末だ!実際、間一髪だったな!」
「この借りは、どこかでキッチリと返すぜ!」
「まあ、〈パイロット版〉と〈TVシリーズ〉で、同じキャラを当てた間柄だからなあ!」
 ルパンは親しみを込めて、コブラと握手した。
「OK!で、作戦の首尾は……?」
 コブラの問い掛けに対し、秘儀の間で未だに続いているドタバタ騒ぎを指し示して、エロイカが応えた。
「あんな状態さ……皆、私達や《黄金の聖櫃》の事などすっかり忘れて、同士討ちの真っ最中だよ。後は、レイクに任せておけばひと安心だ」
「では、ハーロックたちの陽動作戦も、そろそろ山場だろうから、急いで引き揚げるとしましょうか!」
 コブラの言葉に、皆はうなづくとエレベーターに乗り込んで姿を消した。だが、無人となったエレベーターホールに、怨念のかすかな声が木霊した……。
「この…恨み、晴らさで……おくべきか……!」
 それは、コブラのサイコガンで、真っ二つに体を分断され、命を断たれたかに思われていた魔人・加藤だった!執念の鬼と化した加藤は、半ば意識を闇の中に失いつつも、後に一人残った〈高飛びレイク〉を、地獄の底へ道連れにせんものとして、〈秘儀の間〉に向かいじわっじわっと、上半身だけが這い進んで行った!



《第24章:モンスター大襲来!…へ続く》


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