【パロディー・スターウォーズ/帝国の予習】


《第15章》 アルデラーン大攻防戦 =PART1=


◎ 惑星アルデラーン標準時間(以下 A.T.)11:35/外惑星帯警戒衛星〈SID〉
《警告!警告!星系外ヨリ、超巨大質量物体、急速ニ接近中!帝国機動要塞デス・スター…ト確認。警告!警告!》

◎ A.T.0:00/大統領官邸特設スタジオ
 真っ暗な画面。ピッピッピッピーンと言う、0時ちょうどの時報と共に、壮大なファンファーレが鳴り響き、煌煌とした照明に広いスタジオが浮かび上がる。画面に出現してくるタイトル文字。


「緊急特番!朝まで生会議 『徹底討論!迫る帝国軍』」
−消滅するのはアルデラーンか?デス・スターか?−

 司会者のAHKアナウンサー現れる。
「アルデラーン全国民の皆様、今晩は!国民の皆様から大変ご好評を頂いております、公開政府首脳会議−『朝まで生会議!』の時間がやって参りました。月に一度、月末の金曜日に放送いたしますこの番組は、国営・民放各局をネット。衛星中継で、全国民の皆様にお届けしております」
 横に並ぶ女性キャスターが言葉を加える。
「尚、本日は予定を変更し、緊急特番として『徹底討論!迫る帝国軍 −消滅するのはアルデラーンか?デス・スターか?−』をテーマに、ここ大統領官邸の特設スタジオより、放送終了予定時刻A.T.9:15まで、七元生中継でお送りいたします。それではいよいよ、総合司会のミスター・ヘイケガニ!大田原官房長官の入場です!」
 軽快なテーマ曲に乗って、総合司会担当の内閣官房長官・大田原宗一郎が、プラカードを片手に捧げたまま、笑顔でスタジオに入場して来る!
「……ちょ、ちょっと待ったあ!」
 慌てて駆け寄った番組ディレクターが、大田原氏を入場門へと引き戻す。
「プラカードはやめて下さい!これはゲバケバ90分じゃないんだから……」
「そうか?私は舞台裏で手渡されたので、そのまま持って出て来たのだが……」
 そう言って、プラカードを渡す大田原氏。撫然とした顔つきでディレクターが言う。
「全く、もう……それに、そんなにこやかな顔じゃなく、もっと深刻な表情をして下さい!」
「分かった……こうだな?」
 苦虫を噛み潰したような、いかめしい顔つきで、口を「へ」の字に曲げる大田原氏。
「OK!じゃ、もう一度……本番、行きま〜す!」
 ディレクターの合図に、司会者が咳払いをする。

               ※
「ええ……大変失礼を致しました。それではこれより、総合司会・大田原官房長官の入場です!」
 緊迫感に満ちたBGMと共に、大田原氏が現れる。今度は、先程のバラエティー調とは違って、非常に厳しい表情だ。
「続きまして、皆様おなじみ……国際文化交流局顧問、大島紬・映画監督です!」
 古風な大正琴の音色と共に、大島紬を粋に着こなした映画監督・大島紬が入場して来る。
「……惑星アルデラーン防衛の統括責任者、国防大臣・ゾッド将軍です!」
 スタジオに響き渡る『スーパーマン』のテーマ!ピッチリとした黒革のスペース・ジャケットを身に着けた、鬚面痩身のゾッド将軍が現れる。
「……アルデラーン宇宙軍〈I.T.C.〉指揮官、エドワード・ストレイカー大佐です!」
 『謎の円盤UFO』の緊迫感溢れるテーマ曲と共に現れる、銀髪のストレイカー司令官。
「……科学技術庁長官・天馬博士です!」
 ♪ 空を越〜えて〜ラララ、星の彼方〜〜。
 『鉄腕アトム』のテーマと共に現れる、白衣の天馬博士。
「……対怪獣攻撃部隊・Gフォース司令官、麻生孝昭氏です!」
 『ゴジラ』のテーマに乗り、自らもノッシノッシと地響きを立てながら(?)、巨体を震わせて入場して来る麻生司令官。
「……アルデラーン国家安全保安局、正木本部長です!」
 黒の制服に白手袋をバッチリ決めた正木俊介本部長が、『快傑ズバット』のテーマ曲と共に華麗に入場して来る。
「……超兵器開発局・敷島博士です!」
 『♪ ビル〜の街〜にガオ〜!夜〜のハイウェイ〜にガオ〜!』のテーマに乗せて入場して来る、白い研究服姿の敷島博士。
「……大統領特別補佐官、アルデラーン総合大学のドナルド・ケスラー教授です!」
 パイプを粋にくわえたダンディーな紳士。徹底した平和主義者にして、宇宙生物学・言語学の最高権威・ケスラー教授が入場して来る。
「……外務大臣、キャル・エル博士です!」
 ローマの元老院議員のような、ゆったりとした白いトーガを身に着けた銀髪の科学者、キャル・エル博士が入場して来る。向かい側に座っている天敵……タカ派のゾッド将軍を睨みつけながら、腰を下ろすキャル・エル博士。
「……そして、最後は皆様!惑星アルデラーンが誇る、銀河一の無責任……いや、銀河一の勇猛果敢にして英邁なる大人物。ヒトーシ・ウエキ・オーガナ大統領の登場です!」
 その言葉と共に、たった今着席した討論メンバーも含めて、スタジオにいる全員が立ち上がる!「よっ、大統領!」「待ってました!」と、スタジオから掛声が飛び、拍手と大歓声の中、アルデラーンの輝ける星(流れ星?)オーガナ大統領が、入場門に現れる!スポットライトが乱舞し、軽快なるテーマ曲と共に、踊りながら入場して来る大統領……。
 ♪ 大統領は〜〜気楽な稼業と来たもんだ〜〜!二日酔いでも寝呆けていても、首脳会議をバッチリやれば、どうにかカッコが付くものさ〜!あ、ちょっくらチョイト、パ〜では出来やせぬ……あ、ホレ!ドンとやろうよ、ドンとね!あ、ドンガラガッタ、ドンとドンとやりましょう〜〜。
「いや〜〜ご苦労さん、ご苦労さん!」
 カッカッカッと言う高らかな笑い声を上げて、自席に腰を下ろすオーガナ大統領!列席する政府首脳会議の面々が再び着席する……。

◎ A.T.0:10/デス・スター
 その超巨大なる質量故に、一挙にハイパー・ジャンプする訳にはいかないデス・スターは、亜空間航法による連続ワープによって、遂にアルデラーン恒星系に到達。〈SID〉を始めとする、太陽系内の警戒衛星群を一瞬の内に破壊するや、ターゲットたる惑星アルデラーンまで、後1時間の距離にまで接近しつつあった……。
「ダースベイダー様、ただ今、惑星アルデラーンからの衛星電波を傍受致しました。どうやら、我ら帝国に対する作戦会議かと思われます」
 デス・スターの中央司令室で、通信担当士官−〈黒い幽霊団〉のスカールが報告する。
「ウム。敵を知り、己を知れば、百戦危うからず……と言うからな。どうだ……何か情報は得られそうか?」
 通信コンソールに身を乗り出して来るダースベイダー!スカールは、しきりに周波数チャンネルを回していたが……。
「オープン・チャンネルD……駄目です。契約者以外には覗き見られないよう、電波にモザイクが掛かってます!」
「モザイクだと……?くそっ!何と言う姑息な奴らだ!それ程、私には見せられんと言うのか!お前たちがそう態度ならば、私も容赦はせんぞ……デスラー総統!」
 何故か、突然怒り狂った(?)ダースベイダーは、デス・スター砲制御室のデスラー総統に向かって声を掛けた。スクリーンに映るデスラー総統。
『……こちらはデス・スター砲制御室のデスラーだ。何か用かね、ベイダー卿?』
「後1時間足らずで、惑星アルデラーンはデス・スター砲の射程距離に入る筈だ。そろそろ、発射準備に入って貰いたい。一撃で、あのろくでもない星を吹っ飛ばすのだ!」
『承知した……』
 笑みを浮かべたデスラーの映像が消える。ダースベイダーは、両の拳を握り締めたまま、不気味に笑った。
「さあ、アルデラーンよ!銀河系最大最強の兵器デス・スター砲によって、跡形もなく消滅するが良い!ハハ、ハハハハ……!」

 《デス・スター砲発射予定時間まで、あと45分と13秒です……》
 ダースベイダーの哄笑が轟き渡る中、無機質なコンピューター・ボイスが、運命の時を非情に刻み続ける……。

◎ A.T.0:15/『朝まで生会議』スタジオ
 CM終了後、メイン・タイトルと共に、いよいよ番組が始まる。口火を切って喋り出す、司会の大田原官房長官。
「ええ〜〜皆さん。非常にお忙しい中を、ご出席頂き、誠にありがとうございます。本日は、予定しておりましたテーマ『徹底検証!ライオン・キングは、ジャングル大帝のパクリか否か?』を変更し、約1時間後に迫った帝国軍の機動要塞デス・スターからの攻撃に対して、如何に対応するか?『徹底討論!迫る帝国軍 −消滅するのはアルデラーンか?デス・スターか?−』をテーマに、本日の朝生会議を執り行いたいと思います」
 ADの指示で、スタジオ内に湧き起こる拍手の嵐!深夜にも関わらず、アルデラーン全国民のほとんどがテレビの前に座している。視聴率90%と言う驚異的な数字だ!

「それでは、先ず……外務大臣のキャル・エル博士にお聞きします。……博士。今まで、我が国への攻撃を差し控えていた帝国軍が、事ここに至って、突如このような強行手段−全面戦争に踏み切った事に対し、どのようにお考えですか?」
 大田原氏の質問に、画面に向かって一礼して喋り出すキャル・エル。
「その事に関しては……私の外交政策が実を結ばなかった結果であり、全国民の皆様には、私から深く謝罪いたします。ですが、帝国のこの突然の方針転換は、外交官として40年以上の経験を積んだ私にも、全く予想出来なかった事態でした。微かな情報を頼りに判断するならば……我々アルデラーンを始めとする帝国議会の野党勢力と、ゲリラ戦法を繰り返す共和国軍の行動に手を焼いたターキン総督が焦り、思い詰めたが末の暴挙だと思われますが……」
 客観的な口調で喋るキャル・エルに、喰って掛かる大島紬監督。
「そんな事は、どうでも良いんだ!そんな現状分析なんかは!帝国が、どんな理由でもって我が国を責めるに至ったか…なんて事を論議するより、今大事なのは、それに対してどう行動するかなんだよ!このバカヤ……」
 慌てて、監督を抑える大田原氏。
「……監督。それは、もっと後で……番組が盛り上がって来てからにして下さい……」
 大島監督が不承不承引き下がる。
「しかし、大島監督が言わんとされた事には、司会者である私も大いに賛成です。今回の朝生会議のテーマは、帝国軍の攻撃に対し、如何なる防衛対策を取るか……と言う事なんですから」
 ケスラー教授がパイブを捻りながら話し出す。
「私は、帝国への報復攻撃には賛成しかねますね。帝国と我々との違いは何なのか?凶悪なる非人間さと人間らしい思いやり……その差でしょう。だったら、我々が帝国軍に対し、報復攻撃を行なうと言う事は、我々自身を帝国と同レベルの『非人間』に貶める結果となりはしませんか?」
 タカ派のゾッド将軍が席を蹴って立ち上がり、ケスラー教授を非難する!
「これは戦争だ!戦争だぞ?貴様の言っとる事は、所詮理想に過ぎん!我々は、今にも全面戦争に巻き込まれんとしておるのだ!戦争に際して、甘っちょろい事が言っとられるか!この……軟弱者めが!」
 口角泡を飛ばして喋るゾッド将軍に、ムッとなったケスラー教授が大統領に言う。
「大統領。これは、私からの進言ですが……。たとえ戦争が避けられない方向に進もうと、最終的には、『マーズ・アタック!』のジェームズ・デイル大統領の如く、大統領自らの言葉によって平和的解決をもたらして頂きたい」
「やはり、人の心を打つ感動的な演説が必要なのか?」と、問い返すオーガナ大統領。
「違う!大統領たる者、『ID4』のトーマス・ホイットモア大統領のように、自ら戦闘機に乗って、敵に立ち向かって行くくらいの気概がなくては、戦争に勝てやせん!」
「我輩は、ジェット戦闘機の訓練を受けた事はないのだが……」と、不安げな表情の大統領。
 パチパチ火花を散らして睨み合う両者を、大田原氏が何とか宥めようとする。
「まあまあ……お二人ともそれくらいにして下さい。他の大統領の行動を真似ても、それは所詮二番煎じです。それより、先程話が中途になった防衛計画に関してですが……」
 アルデラーン情報部の部長を兼任している正木 本部長が手を上げる。
「ちょっと言わせて頂きたいのですが……。つい最近、我がアルデラーン情報部は、帝国の機動要塞デス・スターに搭載されている超巨大兵器……デス・スター砲の極秘データを、ひそかに入手する事が出来ました」
 スタジオのマルチ・スクリーンに、パッパッパッと映し出されるデス・スター砲の極秘データ!
「それは、素晴らしい情報だ!で……誰がその極秘情報を、アルデラーンに提供してくれたのかね?」と、尋ねる麻生司令官。
 正木本部長の合図で、凶悪そうな面構えの男がスクリーンに映る。
「彼です!彼が、この極秘データを我々に提供してくれたんです!彼の名はプリンス・シゾールと言い、秘密結社〈ブラック・サン〉の首領です。彼は本来、帝国サイドの人間なのですが……。権力争いのライバルでもあるダースベイダーの失脚を狙って、我々に内通して来たようです」

               ※
 銀河帝国の中枢−コルスカント星のいずことも知れぬ一角でほくそ笑むプリンス・シゾール。
「ダースベイダーめ!デス・スター砲の機密が、アルデラーン側に筒抜けになっていたと知れば、きゃつも大いに慌てるだろう!本家の映画版に出演出来なかった、私の恨みを思い知るが良い!クックックッ……」

               ※
「……それで、我がアルデラーン宇宙軍も、事前に入手した情報に基づき、デス・スター砲への防空体制を、準備万端調えてあります」
 自信たっぷりに応えたストレイカー司令官が指を鳴らすや、惑星アルデラーンを巡る六つの月の要塞がマルチ・スクリーンに映り、ジョン・コーニッグ指揮官の顔がアップになる。
『こちら、ムーンベースα……準備完了!』
『ムーンベースβ、同じく準備完了!』
 以下、ムーンベースγからζまで、すべて準備良しの応答が返る。
「この他に、アルデラーンの衛星軌道上に位置している五つの宇宙ステーション……ムーンレイカー、シルバー・スター、V3、ディープ・スペース・ナイン、サンダーバード5号が、それぞれ持ち場で待機して、準備万端調えています。ご安心下さい、大統領……そして、全国民の皆さん!アルデラーンが誇る、素晴らしい科学技術力の成果を、どうぞその目でお確かめ下さい!」
 ドン!と胸を叩いて、自信ありげに言う天馬博士の姿に、スタジオ中の人間が……TVの前にいるアルデラーンの全国民が、一斉に拍手を送った!

◎ A.T.0:50/デス・スター
「さてと……ベイダーよ。ここは一つ、お前の腕前を見せて貰おうか……」
 そう言いながら、自室で寛ぐターキン総督。彼は、作戦計画のすべてをダースベイダーに任せて、ゆっくり見物するつもりなのだ。そして、中央司令室では、あらゆる情報の統括・分析を行なう総合情報担当官のキース・アニアンが、ダースベイダーに向かって言った。
「ベイダー様。惑星アルデラーンが、デス・スター砲の射程距離内に入りました。尚、アルデラーン軍が迎撃してくる様子は伺われません」
「ふふん!きゃつらめ……。デス・スター砲の威力の凄じさを知らんと見えるな?……よいか。奴らに、宣戦布告などは必要はないぞ。我が帝国に逆らう奴どもへの見せしめとするのだ!問答無用で葬れば良い!」
 ほくそ笑むダースベイダーが、映像回線でデスラー総統に呼び掛ける……。

               ※
『デスラー総統、そろそろ発射の時間だ』
「ああ、ベイダー卿。すでに用意は整った……。後は、全て私に任せておきたまえ」
 デス・スター砲制御室に陣取ったデスラー総統が、自信満々に応える。
『よし……ならば、後は頼むぞ』
 ダースベイダーの映像が消えるや、デスラー総統の表情が厳しくなり、静かにして冷徹なる声が制御室に響き渡った。
「デスラー砲……いや、デス・スター砲用意!」
「デス・スター砲、エネルギー充填に掛かります」と、カーデシア人のガル・デュカット。
「……デス・スター砲、安全装置解除!」
「……セイフティロック、ゼロ!圧力上昇中!」
「……ストライカー圧縮機作動!」
「……最終セイフティ解除!」
「……内圧限界!」
「……タキオン粒子、出力上昇!」
 デスラー総統が、デス・スター砲の引き金に指を掛けながら、ゆっくりと言った。
「デス・スター砲……発射用意」
「ターゲット・スコープ、オープン!」
 パッと飛び出した反射式照準器を、ニヤリと笑って覗き込むデスラー。その中心に、惑星アルデラーンの姿が映る。艦内放送のBGMが高まり、制御室全体が緊張に包まれる!
「電影クロスゲージ、明度20!目標、惑星アルデラーン!距離、12,000!」
『発射10秒前……。対ショック、対閃光防御』
 デス・スター全域に伝わる、コンピューターの警告音声。デスラーが、ターキン総督が、ダースベイダーが……その他、デス・スターにいるありとあらゆる人間が、一斉にサングラスを掛ける!
「5…4…3…2…1、……0!」
「発射!」デスラー総統が、デス・スター砲の引き金をぐいと引く!
 その瞬間、デス・スターをも揺るがすほどの反動が起こり、巨大な光とエネルギーの奔流が、轟音(?)と共に惑星アルデラーンを襲った!が……デス・スター砲が命中する直前、アルデラーンが明るく輝き、きらめくダイヤモンドの結晶のような膜に包まれたかと思うと、何とデス・スター砲の巨大なるエネルギーを、そっくりそのまま反射させたのだ!
「う、うわあ〜〜〜!!」絶叫するデスラー総統!
 惑星アルデラーンから反転したエネルギーの巨大な奔流がデス・スターを直撃する!天地を揺るがすような轟音と共に、凄じい量の白いガスが渦巻き、膨脹した!

               ※
 アルデラーンの科学技術庁では、真田技師長が汗を拭きながら、思わず呟いた。
「いや〜〜〜。こんな時の為に、日頃から開発しておいた空間磁力メッキが役立ったよ!」

               ※
 だが、しかし……渦巻く白い雲が次第に薄れて行くや、その中から、再びデス・スターの巨大な姿(以前より、少し小さくは見えるが)が現れたのだ!
『ワハハハハハ、ワハハハハハ…………』
 惑星アルデラーンの特設スタジオ。正面の大スクリーンいっぱいに映った、ズォーダー大帝の高笑いが響き渡る!
『ヤマトよ……いや、アルデラーンよ。残念だったな!我がデス・スターは、ドルフィン号の如く、二重構造になっておるのだ!皮膚とも言える最外殻層を破ったのは誉めておこう……。だが、この偉大なるデス・スターは、それきしの事では揺るぎもせんぞ!ワハ、ワハハハ、ワハハハハハハ……』

               ※
「ええい!……退かんか!」
 ダースベイダーは、中央司令室の司令席にふんぞり返って、惑星アルデラーンへ自分の高笑いを、わざわざ衛星中継にして送っていたズォーダー大帝を蹴っ飛ばした!
「何をする!」と、憤るズォーダー大帝!
「この新参者め!ここの司令官は、私……この偉大なるシスの暗黒卿、ダースベイダーただ一人しかおらんのだ!ちょっと私がトイレに行っとる隙を計って、勝手に座りおって……ここから、直ぐに出て失せよ!」
 蛇に睨まれた蛙の如く、すごすごと姿を消すズォーダー大帝……。
「スカール、デス・スター砲制御室へ繋げ!」
 デス・スター砲制御室がパッと画面に映る!無人のデス・スター砲発射席。
「どうした?デスラー総統はどこだ!?」
『はあ……気分を害されたとかで、つい先程自室に戻られましたが……』
 ガル・デュカットの言葉に、拳を握り締めて怒るダースベイダー!スクリーン上の惑星アルデラーンを睨みつけて叫ぶ!
「うぬめ〜!まさか、デス・スター砲で失敗するとは〜〜!誰か、デス・スター砲の秘密を、アルデラーン側に洩らしおったな〜〜〜!!……それで、デス・スター砲の再度の発射には、どれくらい時間がかかるのだ?」
『エネルギー充填にかなりの時間を要しますので、後3時間は発射は無理かと……』
「そんなに待てるかあ〜〜!もう良い……お前たちには任せられぬわ!スカール、今直ぐデスラーを呼び戻すのだ!こうなったらもう戦争じゃ〜!全面攻撃じゃ〜〜!いてまえ〜〜〜!!」

               ※
『……デスラー総統閣下!そう言う事ですので、艦隊司令本部まで至急お越し下さい!』
「承知した……」
 自室で呼び出しが掛かって来るのを、じっと待ちわびていたデスラーが悠然と答えた。
= やはり、私がいなくては、デス・スターはどうにもならんようだな。所詮、大砲一発で始末が着くような戦争は戦争ではない……。戦いとは芸術なのだよ、ベイダー卿!=
「……行くぞ、タラン!」
「はっ!畏まりました!」
 マントをバサッと翻し、側近のタラン将軍を引き連れて、艦隊司令本部へ向かうデスラー総統!デス・スターに非常警報が鳴り響き、帝国が誇る最大最強の〈無敵艦隊〉が、遂に始動し始めたのだ!

◎ A.T.1:15/アルデラーン科学技術庁
『良くやってくれた、真田君!その空間磁力メッキさえあれば、帝国軍が如何に攻撃を仕掛けて来ようと、アルデラーンの第一次防衛ラインを突破する事は不可能じゃからな!』
「ありがとうございます、長官」
 科学技術庁の中央制御室で、惑星全体を被うバリアー=空間磁力メッキのメイン・コントロール装置を前にした真田志郎が、スクリーンの中の天馬博士に向かって言う。と、その時、同庁の副長官であるお茶の水博士が近付いて来るのが、彼の目に入った。
「博士、何か御用ですか?」
「いや、なに……君にちょっと渡したい物があってね……ほら、これじゃよ!」
 お茶の水博士が、何とその巨大な鼻をスポッと引き抜いて、真田技師長に手渡したのだ!コチコチと音を立てて脈動する巨大な鼻!スタジオで、その光景を目にした天馬博士が叫んだ!
「馬鹿っ!そいつは爆弾だ!早く捨てろーー!」
 慌てて爆弾を放り出そうとする真田志郎。だが、強力な接着剤の為に、爆弾が彼の腕に貼り付いて取れないのだ!両腕の義手を切り放して、必死に爆弾を処理しようとするが……。
『……遅い!』
 お茶の水博士に化けていた帝国の破壊工作員−コ・エンシャクが、一瞬にして本来の姿−黒豹形態に戻って姿を消す。次の瞬間、空間磁力メッキのメイン・コントロール装置が、轟音と共に巨大な爆炎に包まれた!黒コゲ、ズタボロになりながらも、その中から這いずって出て来る真田志郎。だが、その頃アルデラーンの衛星軌道上では……。

◎ A.T.1:20/デス・スター
「ベイダー様!アルデラーンの惑星バリアーが突如消滅しました!」
 惑星アルデラーンを被っていた、ダイヤモンドのような輝き=空間磁力メッキが消滅したのを確認したセーラ司令が叫んだ。満足げに頷くダースベイダー。
「こんな時の事を考えて、アルデラーンにスパイを大勢送り込んでおいたのだが……。どうやら奴らが、確実に任務を果たしてくれているようだな!」
「……と、言う事はつまり……?」
 キース・アニアンの疑問に、ベイダーが答える。 「そう……デス・スター砲でケリが着いておったのなら、奴らは捨てゴマだったと言う訳だ。スパイとは、所詮そう言うもの。こちらが必要とした時にだけ、存在すれば良いのだ!デスラー総統……」
 司令席の通信パネルで、艦隊司令本部のデスラー総統に呼び掛けるダースベイダー。
「アルデラーンの惑星バリアーは、たった今崩壊した!これでいつでも攻撃可能だ」
『では、ベイダー卿。帝国艦隊はこれよりアルデラーンに向けて攻撃を開始する!』
 その言葉と共に、デス・スターの艦隊格納庫が次々と開き、〈無敵艦隊〉が発進した!惑星アルデラーンを取り囲むように展開する巨大戦艦群!
 本家本元、スター・ウォーズ世界最大の巨艦エグゼクター&スター・デストロイヤー艦隊!ガミラス艦隊が誇る三段空母に戦闘空母!宇宙の奴隷船(?)金星大魔艦!一撃必殺の衝角を持つ巨艦、独眼流正宗の大帝山と比紀弾正の威海洋!
 続いて、その巨体を現わしたのは、ジークフリード・キルヒアイス提督が指揮する巨艦バルバロッサ!暗黒星団帝国の巨大戦艦グロテーズ!先程の不面目を取り返さんとする、ズォーダー大帝の漆黒の巨大戦艦!アダムスキー型円盤のマーズ・アタック艦隊!そして、最新侵略宇宙人−ID4の巨大円盤艦隊!
 デス・スターの両極からは、暗黒星団帝国の自動要塞ゴルバが発進!更に、デス・スターの の面積を占める、バッフ・クランの超巨大要塞パイラル・ジンが、ゆっくりとその雄姿を現わした!
『さあ、アルデラーンよ!この侵略、如何に防ぐか……。そのお手並みをとくと見せて貰おう!』
 艦隊司令本部の司令席で、一人ワインを傾けながら黙考するデスラー総統!一方、惑星アルデラーンでは……。

◎ A.T.1:45/『朝まで生会議』スタジオ
「大丈夫です、大統領!たとえ空間磁力メッキが破られたとて、我がアルデラーンには、六つの月の要塞と五つの宇宙ステーションに配置された宇宙艦隊があります!また、地上にもゾッド将軍率いる地上軍が待ち構えています……そうですね、将軍?」
「……あ?うん……そ、そうだ!」
 何かに気を取られていたのか、慌てて頷くゾッド将軍。科学技術庁で起こった謎の爆破事件と、それに続く惑星バリアー=空間磁力メッキの消失を目の当たりにした大統領を、ストレイカー司令官が安心させるようにして言う。が、その時突然スタジオに、各地からの衛星中継が入って来た!

『こちら、ゴッサム・シティー!衝撃のアルベルトにより、当地の作戦本部が爆破されました!ただ今、スティーブン・セガール大佐率いる特殊部隊が、人間モドキ&ミステロンの潜入工作員と交戦中です!』
『……こちらは、八幡国の首都・東亰!マスク・ザ・レッドの石像ロボット・ビッグゴールドが反射衛星砲の中継センターを破壊しました!ゴースト・バスターズが立ち向かっていますが、歯が立ちません!』
『こちらはネコジャラ市!地下の核融合プラントに侵入者有り!……激動たるカワラザキのテレキネシス攻撃により、コブラ部隊とブラック・カラー軍団は壊滅しました!まもなく原子炉が臨界を突破します!』
 アルデラーン全土に、ひそかに侵入してした帝国の破壊工作員−BF団が誇る十傑集が、一斉に破壊工作を開始!軍の極秘重要施設が、次々と破壊されて行く様を、衛星中継で目にしたスタジオの大田原官房長官の顔色が青くなった!
「こ、これは……一体どう言う事です?スパイがひそかに潜入していた事は別として……。なぜ、こんなに我が国の極秘防衛施設が、敵に知られてしまっているんですか!?」
「その事に関して、発言を許可して頂きたい」
 駆け込んで来た秘書官から何かを手渡されたキャル・エル博士が、立ち上がって告げた。
「この雑誌は、来週に発売される予定の写真週刊誌なのだが……。私は、事前にこれを手に入れる事が出来た。ここに……」
 そう言って、ゾッド将軍を睨みつけるキャル・エル博士!
 「防衛大臣のゾッド将軍が、女スパイに誑されて、我が国の極秘情報を帝国に売り渡していたと言う証拠写真が掲載されているのだ!」
 一瞬にして、騒然となるスタジオ!キャル・エル博士が手元のスライドを操作するや、大画面に数枚の隠し取り写真が写し出される!シャンブロウに誘惑されて、メロメロになっているゾッド将軍!そして、それをネタに将軍を脅迫し、アルデラーン極秘防衛施設のありかを聞き出している帝国のスパイ、キーン・バンコラン!そして、内通の見返りとして、かすて〜らを受け取っているゾッド将軍……と言う驚くべき内容の写真だ!
 激昂して立ち上がった正木本部長が、ゾッド将軍を睨みつけて叫んだ!
「き、貴様が……貴様が敵に内通してたのか!……衛兵!直ちに、ゾッド将軍を逮捕せよ!」
 駆け付けたSPによって拘束され、武装解除されるゾッド将軍。だが、その表情は憎々しげな笑みに包まれていた!
「私を逮捕したとて、もう手遅れだぞ。既にアルデラーンの極秘情報は、帝国に筒抜けになっているのだ!どれだけの工作員が我が国に潜入しているか……。如何程のサボタージュを行なったか……。私にも見当がつかん。帝国に勝利を収めようなどと考える事は、所詮夢物語なのだ!もっと現実的になって、帝国の中で地位を高める努力でもしたらどうだ!ハッハッハッ……!!」
「引ったてい!」と、言い捨てる正木本部長。
 捨て台詞を後に残したまま、連行されて行くゾッド将軍。それと時を同じくして、深刻な表情のストレイカー司令官が立ち上がった!防衛軍の一つの要であったゾッド将軍を思いもかけぬ形で失った為、今やすべての権限と責任が、彼の両肩に掛かって来たのだ!
「大統領!こう言う事態に至っては、アルデラーン軍が、どれほどの威力を発揮出来るか、私にもはっきりとは分かりませんが……。とりあえず、全力を尽くして帝国艦隊を迎え撃つ為に、戦闘ブリッジへ移らせて頂きます!」
 きっぱりと頷くオーガナ大統領!その途端、ストレイカー司令官の座っている席がガクン!と動くや、そのまま地下へと潜って行った(BGM:サンダーバードのテーマ)。

◎ A.T.2:05/大統領官邸・戦闘ブリッジ
 座席がスライドし、大統領官邸の地下に位置している戦闘ブリッジに到達したストレイカー司令官に、フリーマン補佐官が声を掛ける。
「……エド。後少しで、デス・スターから発進した艦隊が、アルデラーンの第一次防衛ラインに差し掛かるぞ!」
 正面のマルチ・スクリーンに映った、帝国軍の大艦隊を目にして、思わずゴクリ!−と唾を呑むストレイカー。
「……よし、レイク大佐!ムーンベースαのコーニッグ指揮官に連絡!直ちに、インターセプターとイーグルの編隊で帝国軍を迎撃するんだ!ムーンベースβは、神宮寺大佐の轟天に出撃の要請!ムーンベースγのアダマ長官に連絡!宇宙空母ギャラクティカを始めとする艦隊を発進させろ!ムーンベースδ、光子帆船スターライトとエメラリーダ号に発進の要請を出せ!ムーンベースε、土方艦長のアンドロメダ艦隊に連絡だ!そして、ムーンベースζは……」

 ストレイカー司令官の合図で、ムーンベースζに待機している、傭兵艦隊ビジターの最高司令官ジョン提督の姿がスクリーンに現れた。
『こちら、ジョン提督だ。ビジターの宇宙艦隊は、既に出撃体制を調えている』
 無表情で頷いたストレイカー司令官を見た後、ジョン提督が吐き捨てるようにして言う。
『全く、あいつらID4のエイリアンどもと来たら……。SF界の新参者のくせしおって、侵略宇宙人としては先輩である、我々ビジターに何の敬意も払いおらん。あのような傲慢な奴らは、この世から消えて無くなるべきだ!安心したまえ、ストレイカー司令官。我らが、キッチリとあいつらを始末してやろう!勝利の印は、我らのトレード・マーク……サインはVだ!」
 ♪ V、I、C、T、O、R、Y!……サインはV!……!! (BGM:サインはV!のテーマ)
 ジュン・サンダース……いや、ジョン司令官が画面に向かってVサインを決める。仕方なくVサインを返したストレイカー司令官が、『どっちもどっちだ……』と言うような疲れた表情を見せた後、気を取り直して言った。
「宇宙ステーション、ディープ・スペース・ナインに連絡!戦艦デファイアントを発進させろ!シルバー・スターは、シュピーゲル号とエクセリオンに出撃の要請だ!サンダーバード5号からは、3号の発進!ムーンレイカーのヒューゴー・ドラックス卿に連絡!スペース・ドーファン部隊で帝国軍を迎え撃つように!V3、ソーラー・システムを展開して、帝国軍を焼き尽くせ!……ふう〜〜〜」
『私のやるべき事は全てやった。後は野となれ、山となれ……だ!』
 全ての指示を出し終わり、ぐったりと司令席に崩折れたストレイカー司令官に、レイク大佐が叫んだ。
「衛星軌道上のミサイル攻撃衛星〈メテオ〉作動しません!更に、反射衛星砲、レーザー衛星も使用不能!」
「くそっ!あれもこれもゾッド将軍の陰謀だ!」
 怒りに唇を噛み締めるストレイカー司令官に、更に追い撃ちが掛かる!
「宇宙ステーション・ムーンレイカー……応答ありません!」
「ヒューゴ・ドラックスめ〜〜!裏切ったな〜〜〜!畜生〜〜〜 」

               ※
『ムーンレイカー、ムーンレイカー!ヒューゴ ・ドラックス卿、直ちに応答して下さい!』
 宇宙ステーション・ムーンレイカーの通信係が、司令席のドラックス卿の方を振り返る。
「司令官。地上の艦隊司令本部から、しきりに応答を求めておりますが……如何いたしましょうか?」
 "放っておけ!"と言わんばかりに、無造作に手を振るドラックス卿。
『ゾッド将軍からの連絡がない所を見ると、どうやら裏切りは発覚したようだな……。だが、所詮アルデラーンには勝目はないのだ。今の内に見限って、帝国側に着く方が得策と言うものだ。明日の今頃は、帝国のお歴々と祝勝会で乾盃だな!酒のアテは唐揚げが良いかな?それとも枝豆か?……ここは、やはりスルメだな!』
「どう返答致しましょうか、司令官?」
 通信係の言葉に、心ここにあらずと言った風情のドラックス卿が思わず呟いた!
「スルメ……と言ってやれ!」「はあ?」
「聞こえなかったのか?ス・ル・メ……だ」
「了解致しました!」

               ※
『スルメ!』
 ムーンレイカーからの意味不明の返答に、遂にストレイカー司令官の緊張の糸が、プツリと音を立てて切れた!
「おのれ〜〜!馬鹿にしおって〜〜 こうなったら、こっちもやってやる!やってやるぞ〜〜!!」
 怒り狂うストレイカー司令官!帝国とアルデラーン両艦隊、激突の時間が近付きつつあった……。

◎ A.T.2:25/『朝生』スタジオ
 次々と発進して行く、アルデラーンの宇宙艦隊の衛星映像を見て、歓声を上げるスタジオの一般参加者たち!ここで再び、司会の大田原官房長官が話し出す。
「……ええ。では、ここで改めて正木本部長にお尋ねしたいと思います。本部長!アルデラーンに侵入した、帝国軍のスパイの暗躍・破壊工作が相次いでいるとの情報が、刻々と入って来ておりますが……。それには、どのように対処されるお積もりですか?」
 正木本部長が、胸をドン!−と叩いて立ち上がる。
「任せて下さい!たとえ、如何なる怪事件・難事件が起ころうとも……また、どのような破壊工作員が我が国に潜り込もうとも『ズバッと参上!ズバッと解決!』が、我がアルデラーン保安局のモットーです!」
 自信満々の正木本部長!と、スタジオ内のいずこからか、不気味な声が響いて来る……。
『果たして、本当にそうかな……?』
「だ、誰だ!?貴様、どこにいる……出てこい!正体を現わせ!」
 その声に、周囲を厳しい目付きで見回す正木本部長!居並ぶ首脳たちもあたふたとし、スタジオが騒然となる!
「この会議の警備体勢は、一体どうなってるんだーっ!バカヤローーッ!!」
『朝まで生会議』恒例(?)の大島紬監督の罵声が遂に登場する中、正木本部長が一組の男女を睨みつけた!
「そいつだ!……そいつらが侵入者だ!」
 彼が指差した先にいた男女……それは、番組の冒頭で画面に現われた、〈AHK〉のアナウンサーコンビだった!
「……ウフフ。鋭い観察眼ね!」
「さすがは正木本部長、鋭い勘だ!ひそかに、お前たち全員を暗殺する心積りだったが……気づかれては仕方がない。いかにも、私こそ……」
 グレーの安物の背広を着ていた平凡な男が、黒のタキシードに、金銀の刺繍が施された派手な衣装を身に着けた怪人物に変身する!魅入られたように、身動き一つ出来ない出演者……そして、スタジオ内のSPたち!
「……帝国一のベスト・ドレッサーにして、アルデラーン秘密工作部隊の現場指揮官。ベンゼン星人こと、悪神亜久馬だ!」
「そして、私はレディベンゼン星人。彼の愛する妻の……ナオミよ」
「ナオミじゃなくて、影美だろ?」
 悪神亜久馬の叱責で、言い直す影美。
「そう……影美よ!」
 鹿賀丈史と神田うの……もとい、ウルトラマンゼアスの宿敵・ベンゼン星人の侵略夫婦だ!
「おのれー!大胆不敵にも、この私の目の前に現われるとは……許せん!私が、この手で退治してくれる!」
 せせら笑う二人を目にして、怒り心頭に達した正木本部長が、さっとテーブルの上に飛び上がり、国家保安局の制服を脱ぎ捨てる!腰に現われるWタイフーン・ベルト!
「ライダー〜〜変身!V、スリャ〜〜 」
 ♪迫る〜ショッカー!地獄の軍団〜〜。我らを狙〜う黒い影〜〜。世界の平和を守るため〜〜!(BGM:仮面ライダーのテーマ)
 掛け声と共に飛び上がり、仮面ライダーV3に変身する正木本部長!スタジオ内から、一斉に拍手が起きる!が……。
「……あ、痛〜〜〜〜っ!」
 スタジオの天井ライトにまともに激突したV3が、テーブルの上に転がり落ちて来る!その隙に、スタジオ外へと逃げ出す、悪神亜久馬と影美の二人!彼らの後を追うV3!
「勝負はお預けだ〜〜〜!」
「おのれ〜、逃がさんぞ〜〜!」
「CMだ!CM!……CMに行け〜〜!」
 スタジオ内が騒然とする中、番組を収拾する(?)為に指示を出す大田原官房長官!番組が途切れ、CMとなる……。



《第15章:アルデラーン大攻防戦:PART・2…へ続く》


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