やわた流れ橋時代劇まつり
【はじめに】
 「変身願望」―それは、年齢や性別に関係なく、誰もが持っている「ひそかな夢」ではないだろうか?憧れのスターや歌手、夢中になったドラマや映画・アニメ・コミック等のキャラクター。そして、歴史&時代劇ファンの「時代劇ヒーロー」たち……。映画「ウエストワールド」では、「西部劇のガンマン」に憧れるアメリカ人が描かれたように、日本人の体にも「時代劇のDNA」が息づいているのだと思う。
 このページでは、時代劇のロケ撮影で有名な《流れ橋》で行われた「第3回流れ橋時代劇まつり」に筆者が参加した際の模様を、写真を交えた詳細なレポートでお届けしたいと思う。



《1》流れ橋の歴史  《2》時代劇の撮影  《3》「時代劇まつり」参加体験記




《1》 流れ橋の歴史


流れ橋


流れ橋への交通路

【所在地:京都府八幡市上津屋垣内】
流れ橋の歴史

 流れ橋は、京都府南部の城陽市と八幡市の間を流れる「木津川」に架かる日本最長の木橋(全長365.5m)―「上津屋橋」の通称で、八幡の石清水八幡宮に参詣する人の利便を考えて、昭和28年に架けられた。橋板が丈夫なワイヤーロープで橋桁に連結されており、木津川の増水時にも、浮かび上がって流失しない独特の構造になっている(昭和28年の架橋以来、49年間で通算14〜15度の流失・破損記録あり〉。
 現在でも、地元住民の日常生活道路となっているが、河原と清流が調和した和やかな風景から、TV・映画の時代劇撮影に多く利用され、隠れた観光名所ともなっている。また、初日の出や朝霧・夕闇の中に浮かび上がる「流れ橋」を撮影しようとするカメラマンも多く、キャンプやハイキングに訪れる家族連れもよく見られる。ただ、火遊びや花火等が原因と思われる火事が、毎年のように起こっており、ここ数年の問題となっているようだ。
 桂川から木津川へと伸びる「桂川サイクリングロード」に繋がっているが、一般国道(22号線)からは少し離れた位置にある為、初めて訪れる人・自動車で来る人には、地理的に分かりにくいのが難点だろう(私が、初めて「流れ橋」へ行ったのは、1999年5月。必殺&時代劇ファンのロケ地巡りの時だ)。交通手段としては、京阪八幡駅から、京阪宇治交通バス・岩田方面行きで、浜上津屋バス停下車。四季彩館の敷地内を通って、徒歩5分。
 より詳しい情報を知りたい方は、
「四季彩館 −やわた流れ橋交流プラザ−」のホームページへ。
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《2》 時代劇の撮影

流れ橋での撮影    必殺シリーズでの撮影

 私も、「実物」を見るまでは気づかなかったが……それ以後は、「ワイヤーロープで結ばれた橋板」と言う独特の形状から、TVや映画の時代劇に登場した時には、すぐに分かるようになった。特に印象に残った「TV&映画時代劇」での使用例としては;

◆映画「ジパング」(製作:1990年 監督:林海象)
 冒頭。地獄極楽丸(高嶋政宏)のド派手な連続百人斬り!《橋の上》

◆映画「さくや妖怪伝」(製作:2000年 監督:原口智生)
 クライマックス。土蜘蛛の女王(松坂慶子)の魔力で大爆発!(逃げる咲夜(安藤希)の背後、特撮で派手に吹っ飛ぶ「流れ橋」が凄まじい!)

◆「京極夏彦−怪−」(製作:2000年 監督:酒井信行)
 《第4話》「福神ながし」エンディング。全ての奇怪な事件が終わりを告げ、何処かへ歩み去るシーンで、御行の又市が渡っている木橋。

◆「オードリー」(製作:2000〜2001年 NHK)
 朝の連続テレビ小説。主人公の佐々木美月が関わるストーリーの重要ポイントで、たびたび登場(#22/美月・初めての映画出演。晋八のスタンド・インで川に飛び込む、#54/美月に「殺陣師」になるよう説得された晋八が、橋の上から川に飛び込む、#72/夢死郎と鬼塚青舟の決闘シーンの撮影を、橋の上から見つめる美月、等々)

◆「怪談百物語」(製作:2002年 フジテレビ系)
 《第10話》「怪談 源氏物語」 平安時代の「源氏物語」の世界へタイムスリップした陰陽師・芦屋道三(竹中直人)が、光の君に巡り合った「一条戻り橋」として登場(夜霧の中に、ぼう〜〜っと浮かび上がる情景が、何とも「怪奇幻想」の世界だ……)。

◆「天下騒乱」(製作:2006年 TV東京系)
 10時間TV時代劇。荒木又右衛門(村上弘明)が柳生十兵衛と会う「柳生の郷」として登場。《木津川の河原》
【→「流れ橋で「天下騒乱」のロケに遭遇!」を参照のこと】

◆「素浪人・月影兵庫」(製作:2007年 TV朝日系)
 《第1話》冒頭。月影兵庫(松方弘樹)と焼津の半次(小沢仁志)の出会いシーン《橋の下》

 必殺シリーズに限って言うと、次のような場面が印象に残っている。

◆「必殺仕置人」《最終話》
 ラストシーン。仲間と別れて、旅に出る半次(津坂匡章)とおきん(野川由美子)を描いた情景。《橋の上》

◆「助け人走る」《第1話》
 クライマックス。文十郎たちに助け出された女郎の集団(巡礼に扮装している)が、依頼人の娘と再会する場面。《橋の上》

◆「助け人走る」《最終話》
 クライマックス。助け人と捕り方の大乱戦の最中、龍(宮内洋)が相手を抱え込んだまま、橋の上から水中へ落下する壮絶なシーン!

◆「新・必殺からくり人」《第2話》
 お助け紋三郎(岸田森)が、悪党相手に大活躍(?)する冒頭場面。《橋のたもと》

◆「必殺仕事人」《最終話》
 ラストシーン。美鈴を連れた巡礼姿の畷左門(伊吹吾郎)が、主水たちに別れを告げるシーン。《橋の上》

◆「新・必殺仕事人」《第1話》
 おりく(山田五十鈴)が勇次(中条きよし)に向かって、過去を告白する感動的な場面。《橋の下の中州》

◆「必殺仕事人IV」《第30話》
 牛飼いに買われた娘達が渡る冒頭場面(橋の上)と、勇次が凄腕の投げ縄使い(倉田保昭)と対決するクライマックス(河原)の2度に渡って登場。

◆「必殺始末人」《第1話》
 始末人の密偵・お駒(朝加真由美)が、白鳥右京(森次晃嗣)の配下に襲撃されるシーン。《橋の上》

◆「必殺仕事人2007」
 加賀谷が、一味の黒幕・鳥山景意(伊武雅刀)と駕籠に乗ったまま密談する場面。および、それを盗み聞きする花御殿のお菊(和久井映見)。《橋の上と下》

◆舞台「新・必殺仕事人/琉球・蛇皮線恨み節」
 クライマックスでの主水の出陣場面
(連鎖劇用の映像/この項の先頭・右側の画像)
【必殺シリーズでの使用例・追加】
◆「翔べ!必殺うらごろし」《最終話》
  おばさんの死によって、散り散りバラバラとなる仲間たち……。去り行くおねむが木橋の上から、川の流れに浮かぶ小船の中の若に声を掛けている。《橋の上と川側》

◆「必殺仕事人V・風雲竜虎編」《最終話》
  九百両もの仕事料が消え、ガックリと落胆する仕事人たちの解散シーン(背景音として「潮騒」が聞こえている。海の近くと言う設定か?)。《橋の下》

◆SP「必殺仕事人・特別編」恐怖の大仕事
  御三家相手の大仕事を見事成し遂げた主水たちが、「仕事料の不払い」で坂東京山に責め立てられるラストシーン。《橋の上下》

◆SP「必殺仕事人意外伝」
  お松一家が、次郎衛門の忠告で、もう一度家族揃って出直しを決意するシーン。《橋の下:昼〜夜》
  その後、悪党一味の手で家族が皆殺しにされ、虫の息のお松が加代に恨み晴らしを頼む場面と、仕事人たちが頼み料を受け取る場面。《橋の上下:夜》
  大西部からの帰還後、裏の仕事に赴く主水が出陣する場面。《夜の流れ橋の上》


◆SP「大奥、春日野局の秘密」
  政と望月りえが、行方不明になった姉のるいを探しに行く場面(橋の上)と、中村座の騒動の後で、政と佐太郎が顔を見合わせないままで話す場面(橋の上下)。この2場面共、横位置からの全景俯瞰ショットである。

◆SP「仕事人VS仕事人」主水にマドンナ
  金座から密かに運び出された大量の小判が、石倉甲斐守一味へと渡されるシーン。橋を渡って運搬し、その後「用済み」となった金座の役人が、橋のたもとで始末された。


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