【1】 「ドリフ大爆笑 必殺!仕事人/分け前くずし」

分け前くずし
 「ドリフ大爆笑/

    必殺!仕事人

       分け前くずし」



《出演者:志村けん・加藤茶・松本伊代 》 【 放映日不明 】

 この必殺コントは、youtubeで確認できたもので、添えられたタイトルによると「ドリフ大爆笑」(放映時期:1977年〜2003年、最初は月一回、後に年1〜2回のペースで放映された)内の一編と思われる。コント冒頭にナレーションが入っている事からすると、総集編等で流された映像である可能性が強い。
 内容は、後で挙げる「バカ殿様バージョン」と同様で、勇次(風の志村けん、背中に「無阿弥陀仏」と書かれた羽織を着ている)・秀(風の加藤茶、簪を持っている)・おりく(風の松本伊代、三味線を持っている)の三人が、アジトでひたすら「仕事料の分け前の分捕り合戦!」を繰り広げるコントとなっている。3人が3人とも、自分だけごっそり仕事料を持っていこうとするので、他の二人に散々どつきまくられ、木箱で桶でぶん殴られた挙げ句、アジトの小屋が大崩壊!…すると言う、良く分からないオチだ(笑)。


【2】「志村けんのバカ殿様」

 「志村けんのバカ殿様」は「8時だョ!全員集合」のコントから誕生し、1986年から現在まで、年に数回、不定期で放映され続けている、フジテレビ系の人気バラエティー番組だ。「志村けんのバカ殿様」では、映像が確認できた、後述の3本の他に、ウィキペディアで「必殺仕置人コント」への出演が記されている「真行寺君江」(「富嶽百景」の出雲のうさぎ)&「笑福亭笑瓶」出演回……それと、筆者が正月特番で偶然目にした(正確な放映日は失念!)「優香」出演回が、「仕事人&仕置人コント」として行なわれたようだ。
 他にも、田舎の仕事人さんが発見された「カトケン探偵物語」の高木美保ゲスト回にも、志村=勇次・加藤=秀・高木美保=おりくと言うメンバーの「必殺パロ」が登場しているらしい。これら一連の「志村けんの必殺パロディー」の動画は、「youtube」&「ニコニコ動画」に不定期に上がっては削除される…の繰り返しなので、もし機会があれば必見だと思う。


バカ殿様(1)

「志村けんのバカ殿様/

     必殺!仕事人の巻」


《出演者:志村けん・桑野信義・田代まさし 》


【 放映日不明 】

 この必殺パロディーは、悪代官と悪商人の非道な仕業に怒ったバカ殿様が「このままじゃ済まさねえ!」と、家老二人(田代まさし&桑野信義)とひそひそ密談……その後、本家・必殺のBGMを使用し、夜の江戸の町を横一列になっての「出陣シーン」……悪代官の屋敷に乗り込んでの「仕置きシーン」となる。ちなみに配役は、三味線屋勇次(=志村けん)、中村主水(=桑野信義)、念仏の鉄(=田代まさし)、秀&おりく役は女性タレント。現在では、田代まさしのスキャンダルから、次で挙げる作品と共に、再放送等は望めないと思われる。


バカ殿様(2)

「志村けんのバカ殿様/

       必殺仕事人」


《出演者:志村けん・渡辺徹・桑野信義・田代まさし 》


【 放映日不明 】

 こちらは、志村=勇次と田代=鉄のコンビに、渡辺徹演じる「飾り職の秀」が登場!おりく役は女性タレントで、桑野が悪代官役に回った。後述の梅宮=秀バージョンでも見られる「簪と思わせて、研いだ包丁で漬物を切り、飯を食う」「標的に突き刺そうとしたのが、バーベキューの串」ネタに加え、渡辺の体重ネタを逆手に取った「縁側の板をバリバリ踏み抜く」コントが見られる。


バカ殿様(3)


「志村けんのバカ殿様/

       必殺仕置人の巻」




《出演者:志村けん・柄本明・梅宮辰夫・矢崎滋・倍賞千恵子、他 》


【 放映日不明 】

 こちらも、ほとんど前記の作品と一緒だが、お正月の時期と言う事で、ゲスト陣がかなり豪華である(尚、正確な放映日は不明)。更に、悪代官と悪商人が、タモリの物真似でお馴染みのコージー富田(サングラス着用!(笑))と桑野信義(今回と、後述の「カトケン」では、娘を売り買いする悪党の設定)になっている。
 柄本明が「中村主水」に扮し(一応「中村家」のシーンも登場)、梅宮辰夫が「新次」…ではなく「秀」役で登場!前述の「包丁を研ぐ」「バーベキュー串」ネタの他、屋根上をバリバリ踏み抜くギャグもあった。「必殺4」ゲストの倍賞千恵子が「おりく」に扮し、「本物の三味線の腕前(但し、途中で歌謡曲に……!)」を見せている。また、矢崎滋が念仏の鉄を演じている。今回の見所は、やはり柄本=主水と倍賞=おりくの「それらしさ」だろう。さすがは、本業の役者さんだけの事はあって、柄本=主水は、藤田=主水と「別物」とは割り切っていても、殺しのシーンの凄さは、正に鳥肌モノ!



【3】 「加トちゃんケンちゃん ごきげんてれび」


カトケン
「加トちゃんケンちゃん

   ごきげんてれび/

      必殺!仕事人」



《出演者:志村けん・加藤茶・矢崎滋・蛭子能収 》


【 放映日不明 】

 こちらは、1986年1月〜1992年3月に、TBS系で放映されていたバラエティー番組(「全員集合」の後番組)「加トちゃんケンちゃん ごきげんてれび」内の一編。これまた、悪党の陰謀と仕事人たちのギャグは、バカ殿様とほぼ一緒だ。ただ、加藤茶が悪代官で、漫画家の蛭子能収が悪商人なので、悪党側のギャグシーンがかなり増えている。仕事人側も、矢崎滋が中村主水に変わっている他は、バカ殿様と同じく志村=勇次と、女性タレントによるおりく&秀と言うメンバー構成。アジトのシーンで、仕事料がキッチリ割り切れず、取り合いになるギャグがある(「分け前崩し」とは異なる演出)。ここでも、やはり矢崎=主水が、かなりの雰囲気を出している!



【4】 「志村けんのだいじょうぶだあ」


だいじょうぶだあ・舞台版

「志村けんのだいじょうぶだあ」

        《舞台版》


《出演者:志村けん・石野陽子・桑野信義 》



【 上演日不明 】

 この必殺コントは、くまにゃんこさんからご紹介頂いた、フジテレビ系放映のバラエティー番組「志村けんのだいじょうぶだあ」(放映時期:1987年11月〜1993年9月)の舞台版で、youtubeに掲載されていたものだ。ネットで情報を調べてみると、1990年に前進座で行なわれた《第2回公演》と言う事になっている(第十六幕)。
 ステージの幕間コントのような内容で……勇次に扮した志村けん(仕草と効果音だけで、三味線糸の殺しを"見せる"のは見事!)と、石野陽子のおりく(…か?三味線を弾いているが、なぜか匕首を使用)が書き割りの江戸の町に登場。そして、桑野信義が「♪パラパ〜〜!」と必殺のトランペットを吹き鳴らした……筈が、途中から全く違う曲になってしまい、志村と石野が踊り出してしまう羽目に!我に帰った志村が「てめえ、何やってんだ!?」と突っ込むや、桑野がトランペットの音色で「♪ラッパ吹いてんの」と返す……このギャグが、手を変え品を変えて、何度も繰り返されると言う訳である(笑)。



 これらの必殺パロディー」で繰り返し登場するネタとしては……一回目は「本家・必殺シリーズ」ばりに、見事な殺し技を決めるが、二回目で必ずギャグとなる。アジトでしかめっ面して……「マージャン」。簪を自分の手に刺す。三味線の曲弾きをしてしまう。襖の向こうの相手を刺し貫くと、真っ黄色の血が迸ったり、障子を突き破って10本以上の手が飛び出して来たり……。投石器で放った石は巨大化して、頭上に落ちてくる。障子の向こうに背骨折りを見舞うが、掴んだのはTVのチャンネルだったり、相手に股間を掴み返されたり……。ちなみに、志村=勇次は、二度目は糸を巻き付けた相手に、必ず引っ張り返されていた。なぜか「影同心」のハマグリ技も登場!
 そして、いずれも 最後は、全員で悪代官に殺し技を見舞うが、やられてもやられてもくたばらないと言うオチが多い。悪党&陰謀は「時代劇でよく見られるパターン(=悪代官に賄賂を送る悪商人)」であり、「アジト」「出陣」「殺し」のシーンは、後期必殺の「お約束場面」……言わば、マニアではない「ごく普通の視聴者」が楽しんでいるシーンだけを取り出した「骨組だけのスカスカな必殺」になっている。

 ある意味、これらのシーンさえあれば(悲しいかな)「必殺パロディー」は成り立っていたのだ……。但し、「仕事人」が放映中&人気があった時に作られている為か、殺しの場面での構図・照明は「本家・必殺シリーズ」ソックリであり、BGMも「本物」を使いまくっている。背骨折りのレントゲン(一応登場)も非常にチープな造りだが、仕事人のキャラクターと殺しの雰囲気だけは、再現出来たと言えるだろう。言わば、マジになってギャグをやっているのだ!この点が、仕事人を徹底的におちょくって、コケにしている「ダウンタウン版必殺コント」との相違点と言えるだろう。
 これらの必殺パロディーでは、藤田まこと以外の役者が演じた「中村主水」が、やっぱり面白い!ただ、柄本・矢崎とも(桑野は問題外(笑))、「表では、真面目で律儀でしょぼくれた同心だが、裏では迫力に満ちた殺し屋に変貌する」と言うお決まりのパターンで、藤田主水ほどの(良い意味での)ちゃらんぽらんさが感じられない……。所詮は「物真似」なのである。だが、映画の007シリーズのように、もし二代目・三代目の中村主水が誕生していたら?…と言う可能性をも窺わせるものだった。


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