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 TEAM NISHIDA

 千葉大学・園芸学部

糖鎖を操り利用する

 

タンパク質や核酸研究の次は糖鎖の時代です。遊びではない本物の研究と境界領域の開拓が糖鎖に託されています。TEAM NISHIDAでは、糖鎖を操る若手研究者の養成と新領域研究の開拓を重点において活動を進めます。

 

- 変 遷 -

TEAM NISHIDAは平成17年4月に名古屋大学工学研究科において自然発生した教育研究のユニットです。代表者の千葉大学への異動に伴い、平成1810月から拠点を千葉県松戸市に移しました。

代表(西田芳弘)のプロフィール

昭和55

東北大学農学部食糧化学科卒業

昭和60

東北大学大学院農学研究科博士課程修了
(
農学博士)

昭和60

日本学術振興会 奨励研究員(東北大学)

昭和61

日本学術振興会 特別研究員(理化学研究所)

昭和62

東北大学農学部 助手

平成3

アレキサンダー フンボルトフェロー 
(ハンブルグ大学有機化学研究所)

平成8

名古屋大学・工学部 助教授 

平成18

千葉大学・園芸学部・教授 (現在に至る)

併任

エムバイオテック社 科学顧問(併任申請中)
日本糖質学会評議員、国際誌JCC、
BBBアドバイザー

- 活動の拠点 -
〒271-0092

千葉県松戸市松戸648  千葉大学園芸学部・生物資源化学・分子生体機能学分野B-117
TEL & FAX  047-308-8869 (直通) E-mail: YNishida@faculty.chiba-u. jp

- 狙い –

以前から西田とつながりの深い研究者がアドバイザーとなり、大学院生の皆さんにメールやウエブを使って指導をしていく新しい試みです。アドバイザーは西田と長く共同研究や指導関係にあり、深い信頼関係でつながった若手研究者に依頼してあります。

こ れから修士や博士の学位を取得しようとしている大学院生に、糖の科学をしっかり習得をしてもらいます。実験では糖の誘導体が自在に合成でき、しかも自由に 扱える化学者を育成します。将来は人類の重要解決課題である感染症問題やバイオテロ問題を解決するための検査薬、診断薬、バイオ材料、医薬品素材の開発分 野で活躍できる創造性と自力を持った研究者を育てます。糖鎖は夢のある分野です。若い学生に夢を与えることができる数少ない分野です。学ぶ喜びを実感しな がら、実力を身に付けて欲しい。そして、社会に出た後は、大いに活躍して、社会に貢献して欲しい。できれば、Team NISHIDAのメンバーにとどまり、次の世代を担う後輩のためによきアドバイスをして欲しいと考えます。

 - 保有技術・使用機器 -

【保有技術】

・ 糖脂質の有機合成

・ 糖誘導体の酵素化学合成

・ 糖誘導体のスペクトル解析

・ 糖分子ミミックの設計と合成

    糖誘導体の生物材料化

 

【主な使用機器】NMR、蛍光光度計、UV/VIS、FT-IR、HPLC、ORD-CD、蛍光顕微鏡、自動表面張力計、融点測定器、自動合成装置、濃縮トラップ装置

- 研究のキーワード -

糖化学・合成・糖鎖材料・糖鎖医薬・感染症・DDS・インフルエンザウイルス・プリオン・BSE・マイコプラズマ・バイオテロ対策・リュウマチ・診断・治療

- 主な特許・論文・著書 –

【主な特許】

特願2005‐240468  糖脂質誘導体、合成中間体およびその製造方法

特開2004‐039121  (PCT/JP2005/2439) プリオン増殖抑制剤

・特開2003‐073391  ガラクト型トレハロース若しくはその誘導体の製造方法及び

それによって得られるトレハロース由来のベロ毒素用リガンド

・特開2002‐088094  生理活性物質基含有化合物及び生理活性物質基含有高分子化合物

・特開平11‐255794  フラーレン誘導体及びその製造方法

【主な論文】

(1)  Preparation and Supramolecular Properties of Unadulterated Glycosyl Liposomes from a

Bis(alpha-D-mannopyranosyl)-[60]Fullerene Conjugate,

Chem. Biodiversity, 2, 1232-1241 (2005).

(2)   Facile Access to cell surface oligosaccharide mimics: Carbohydrate Module Approach, Trends in Glycoscience and Glycobiology 17, 59-69 (2005).

(3)   Design of N-Acetyl-6-sulfo-alpha-D-glucosaminide-based Inhibitors of Influenza Virus  SialidaseBioorg. Med. Chem., 12, 1367-1375 (2004).

(4)   Molecular Design and Biologic Potential of Galacto-type Trehalose as a Non-natural Ligand of Shiga ToxinsOrg. Lett., 4, 3, 355-357 (2002).

(5)   Facile Assembly of cell surface oligosaccharide mimics by copolymerization of carbohydrate modulesAngew. Chem. Int. Ed. 41, 4463-4467 (2002).

(6)   A Novel Bovine beta-1,4-Galactosyltransferase  Reactions to Yield beta-D-Galactosyl(1-3)-linkage with L-Series Sugars Substrates Angew. Chem. Int. Ed., 39, 2000-2003 (2000).

 

【主な著書】

「糖鎖科学の新展開」機能解明・次世代型材料・医薬品開発に向けて、分担執筆、

エヌティーエス (2005).

     生化学実験法42「生理活性糖鎖研究法」 NMR-立体選択的重水素化法による分岐型糖鎖の

安定配座解析法、分担執筆、学会出版センター(1999).

・ 「新食品分析法」 第5章 糖および糖組成(pp 528-564)、光琳出版 (1996).

- 研究テーマ-

 ・     糖鎖ナノ材料の分子設計と実用化研究 

 ・     大腸菌O-157ベロ毒素 検出・中和・防除剤の開発  

 ・     インフルエンザウイルス 検出・中和・防除剤の開発 

 ・     マイコプラズマ特異抗原の合成と感染診断薬への実用化研究 

 ・     プリオン病治療剤の分子設計 

- 研究プロジェクトへの参加-

・平成18-20 科学振興調整費重要課題解決型「生物化学テロにおける効果的な除染法の開発」

・平成17-19 戦略的創造研究推進事業(CREST):「糖鎖の生物機能の解明と利用技術」

・平成17-18 名古屋大学Nature COE  「自然に学ぶ材料プロセッシングの創成」:

オープンクラスター 「糖を分子基盤とする感染症攻略素材の開発」

・平成17-18 地域新生コンソーシアム研究開発事業 北海道経済産業局

「抗PrP抗体を用いたプリオン病の血液高精度検査と治療技術の確立」

 

- 研究紹介 -

 

 研究 01

 糖脂質を用いた薬物送達システム(DDS

概要

DDS(Drug Delivery System;薬物送達システム)とは、目標の患部に薬物を効果的かつ集中的に送り込む技術であり、確実な治療効果の発揮、適用疾患の拡大、副作用の低減、使用性の向上などをもたらす薬物治療の新しい概念である。リポソームはその内部に様々な分子を封入することができると共に、生体適合性や生分解性にも優れていることから、薬物や生理活性物質の理想的な運搬体と考えられてきた。

 

この研究の新規性・独創性

糖鎖結合フラーレンは糖残基の脱保護と同時に自己組織化し、脂質二分子膜(ベシクル)を形成する。このベシクルは表面に密集して糖鎖が存在するため、糖鎖の認識能を利用できる。ベシクルの内部には空間があるため、ここに化合物を内包することで、糖鎖の生体認識能を利用したナノドラッグキャリアーとしての応用が期待できる。

 産学交流を目指した応用研究

本研究では、フラーレンベシクル内に種々の化合物を内包することに成功している。

薬剤だけでなく、X線造影剤などを内包して化合物の毒性を抑制するだけでなく、糖の認識能を生かした部位特異的な造影剤の開発が期待できる。

 

図1

 

 研究 02

 糖鎖を用いた感染症対策材料

概要

近年インフルエンザやプリオン、タンパク毒素(リシン、炭素菌)による感染症が大きな社会問題となっている。これらの病原は、細胞膜表面に発現している生理活性糖鎖との相互作用によって細胞内に侵入し、病気を発症する。したがって、これらの病原のリガンドである生理活性糖鎖を化学的に合成すれば、それはその病原に対して結合することが期待でき、糖ベースの医薬品として利用できる。

 

この研究の新規性・独創性

生理活性糖鎖は非常に複雑な構造を有しており、合成や体内での安定性の面で大きな問題があった。当研究室では、糖鎖モジュール化法という新たな概念や化学的に安定なトレハロース骨格を利用した中和剤の設計を行い、合成や安定性に優れた医薬品素材の開発を行っている。

産学交流を目指した応用研究

医薬品としての利用はもちろんであるが、

種々の分析ツールと組み合わせることで、

感染症の迅速な診断法の開発が期待できる。

 

 

共同研究推進メンバー

左から科学警察研究所 角田元部長、瀬戸室長、エムバイオテック 松田博士、新宮博士、千葉大学 西田教授、岐阜大学 土肥博士:平成17年12月 ホノルル環太平洋国際会議の懇親会。

 

 

エムバイオテック 新宮博士とハンブルグ大学V. Vill教授

(平成17年12月 名古屋大学 西田研究室)

 

岐阜大学 土肥博士とエムバイテック 松田博士

(平成17年12月 ハワイ)

 

千葉大学 園芸学部 実験・キャンパス

 

園芸学部大学祭(定戸(じょうと)祭 平成18年11月)

 

溶媒濃縮装置(千葉大学 分子生体機能学 長田、松橋君)

 

有機合成装置(千葉大学 分子生体機能学 澤口、佐藤さん)

 

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