14.2.4 自転車保険 〜突然の瀕死〜
*掲載内容は2014年2月当時のものであり、現状と異なる部分があるかもしれません。

保険付き自転車が期間限定で販売される事がメディアを賑わしている。
自転車保険というとAU損保の「あうて」を筆頭に今急速に伸びている市場だ。
以降は私のFacebookからの転記(削除済)。

私は子どもの頃に自転車交通事故を経験しており、
棺桶に片足を突っ込んだり、三途の川を渡りかけたりしました。

そのおかげで、右半身鈍痛や機能不全、片頭痛や突発性頭位眩暈症(恐らく女子サッカーの澤選手と同じ症状)と
死ぬまで向き合わなければならない身体になってしまいました。

大学受験前、三途の川をほぼ渡った交通事故では、私は、青信号を自転車で渡っていた(*)にも拘らず、
左折で待っていた車が突然急発進して突っ込まれました。
私はスマブラ的なノリで約3mの高さまで吹っ飛び、腰と後頭部をメインに、アスファルトへ叩きつけられました。
*横断歩道のゼブラを自転車で渡った、学生当時の私の無知にも過失責任があります。

医師曰く、状況から考えれば普通は死んでいる程のダメージだったそうです。
重傷の部類には入りましたが、奇跡的に全身打撲で一命を取り留めました。

翌日が高校の期末考査だった事もあり、ここで死ねるかと変な執念が働いたのかもしれません。
試験結果は赤点寸前の凄惨たるものでしたが…(苦笑)

容疑者(当時36)は一度は降りてきて5分ほど状況を見たらしいのですが、酷く泥酔しておりで、
バイオハザードで言う所のダイイング状態の私の顔を、まあ大丈夫っしょ的ノリでパシパシ叩き、
そのまま逃走しました。所謂「当て逃げ」でした。


警察が来たのは容疑者逃走から15分後の事でした。
幸い、近くにあった福山通運社員寮の社員さんが目撃者として
事故の一部始終を深川警察署に証言してくれていました。

私も、意識がまともに残っていた(*)最後の数秒で容疑者の車(日産ティーダ)とナンバーを記憶しており、
目撃者もそれらを控え、警察に証言していました。
*気絶はしなかったのですが、気が動転していたり、ショックで記憶が飛んでいたり、
怪我の激痛で精神を侵されていました。

容疑者は、事故発生から約半月も経った後にやっと逮捕されました。
トラック運転手との事でした。
つまり、運転を「生業」とする者が起こした事件でした。
自転車の防犯登録確認がその場で5分以内に完結するのに、
何故こんな長期に渡り、犯人を泳がせてしまったのか未だ理解できません。

少し話が逸れますが、福岡県庁の職員が、
泥酔して親子連れの車を海に突き落とし、子どもだけ海に沈んで
亡くなってしまったあの悲しい事件は、私の事例からそれほど経たない時期に起こりました。

話は戻りますが、現行犯で押さえる事が出来なかった以上、
容疑者を「飲酒運転」で立件出来ず、罰則も適用外となりました。
(今は「危険運転過失致死傷罪」に該当するのでしょうか?
いずれにせよ、法は遡上適用されない原則がありますが。)

今更蒸し返す気はありませんが、
これについては深川警察署の「初動捜査ミス」としか言い様がありません。
なぜなら、現場から自転車でも5分圏内に交番がいくつもあるのですから。

命の恩人である運送会社の社員さん達は、
事態が収束した頃には人事異動で東京を離れてしまい、
感謝の気持ちを伝えることも叶いませんでした。

これまた特定名を出しますが、容疑者側の保険屋だった、
東京海上日動の担当者もそれはそれは酷い人で、
通院先(お世辞にも良い医者とはいえなかったのですが)に圧力をかけたり、
まともに応対しなかったりと、保険屋としてどうかと思う対応っぷりでした。

勿論、私は当時未成年+瀕死で動けなかった故、
保険関連のやり取りは両親が対応していました。
対応が悪い・どうにもならないと悟り、精神的に疲れきった両親は、
慰謝料と損害賠償を求め、東京地裁に東京会場日動を告発する訴えを起こしました。

事件は犯人への刑事裁判だけでなく保険屋に対する民事裁判と並行することになりました。
これだけでも両親にかかった負担は壮絶なものであり、母親はメンタルヘルスを崩してしまいました。
結局、刑事裁判は然るべき判決、民事は和解という結果で収束しました。

数々の精神的・肉体的苦痛、苦悩に苛まれ、私は
「こんなにまでなって生きているのが苦しい、辛い… ならばいっそここで永久の眠りを!」と
某トリプルデラックスの真ラスボス的な発想に陥り、
自殺願望を抱いて自暴自棄になった時期もありました。
まともに寝起きできない私を介護していた母親に若気の至りで相当辛く当たった時期もあり、
家庭崩壊に陥った暗黒時代もありました。

その保険が適用される私の身体状況ですが、全治6ヶ月+ほぼ毎日リハビリ通院という結果になりました。
(本来なら入院するのが筋なのですが、大学受験を控えていたこと、日常生活が出来るまでの回復が
ネイキッド・スネーク並みに早かった事もあり、私の意思で通院治療を選びました。)

私は引退寸前だった吹奏楽部の練習を泣く泣く諦め、
受験勉強の合間を縫って整形外科に通い詰める日々が続きました。

余談ですが、文化祭出展の為にクラスで撮影した映画の撮影が事故後1ヶ月以内にありました。
特殊メイクなしで、傷だらけのお堅い生徒会長役を演じ、主人公と激しく対立するバトルシーンを展開するという、
今考えれば随分とシュールな役柄を担当しました。
(お堅いというイメージを演出する為、リアルの生徒会スタッフから度の強いメガネを借りました)
その姿はきっちりとDVDに収録されており、今でも同窓会で笑い話のネタになっています。
…色々とMEGASHITです(爆)。

話が逸れましたが、医療費は少なくとも300万円以上になった事は確かです。
自転車等の損害賠償や、慰謝料も含めれば1千万弱位でしょうか。
何れにせよ、芸能人や実業家やカリスマトレーダーでもない限り、到底個人レベルで払える金額ではありません。

仮に、私が学生ではなく、会社員であれば、私は治療期間中は業務が出来なくなります。
その間の賃金保障等を考慮するとしたら、賠償額は更に膨れ上がることでしょう。
仮に仕事に復帰できたとしても、長期休暇を経た社員が用無し扱いされ、動もしないうちに退職する事例も
現実に起きています。休職からの失職なんて目も当てられません。

青信号を渡っていても、自分が渡りきるまで左折車が親切に待っていてくれるなんて
当たり前に思っていたら大間違いです。

逆に、相手の飛び出し等の不注意で起きた事故であったとしても、
歩行者対車であれば、問答無用で車側が悪い事になります。自転車も車である以上同じです。

全うに道路を左側通行したとしても、駐車車両の前からいきなり飛び出してきた歩行者とぶつかれば、
報道で出るような高額賠償にはならないにしても、過失割合で大きく劣勢を強いられる不条理が待っています。

補足になりますが、自転車は不安定な乗り物でもあります。特にスポーツ車なんかは、細い・溝なし(スリック)の
タイヤを履いています。たった1,2cmの段差でも、通り方が悪ければ落車します。

工事現場の出入り口にあるような鉄板なんかは非常に危険です。
私もおととしの6月、草加市八幡町の橋の架け替え現場で鉄板に引っかかって落車し、
顔の右半分が剥がれかける自爆事故をやらかしました。
幸いキズパワーパッドだけで完治しましたが、
キズパワーパッドだけで数千円くらいかかりました。アレ高いんだもん(笑)。
業務中、お客さんへのTSマーク説明には重宝しましたが(笑)。

厄年だとか風水だとか姓名判断だとか、言わばオカルティックな要素等関係ありません。
今の日本の自転車交通環境を利用する者=国民全員がいつ「被害者」になるか分かりません。
運が悪ければ「加害者」の仲間入り、監獄送りにもなりえます。
いずれにせよ人生目茶目茶にされます。いつも通り、明日を迎えられると思ったら大間違いです。

補足した通り、自転車には自爆するリスクも大いにあります。
ママチャリならどうってことない段差や落下物や水溜りも、
スポーツバイクにとっては即死要素そのものです。まさにスペランカーみたいなものです(笑)。

自転車には自賠責保険等の強制がありません。
しかし、出そうと思えば一時的にスーパーカブをちぎれる位の
速度スペックを持ち合わせた移動手段でもあります。
たかが金属とゴムと樹脂の塊ではありますが、一歩間違えれば「殺戮マシン」です。

だからと言って、「危ないから自転車なんて使うな、交通の害悪だ、排除しろ」という
ネガティヴなリスク発想にはなって欲しくありません。

誰かの言い回しのパクりではありますが、
使い方や環境さえ整えば、環境問題やメタボ問題を解消する
「未来の乗り物」になります。それを「危険だ」の一言で罵って放置しているのが、
今の日本の劣悪な行政体質です。

ちょっと政治的な話にはなりますが、日本は国民主権です。先に挙げた飲酒運転罰則強化だって、
多少のメディア歪曲はあるにせよ、事故をきっかけに高まった機運・世論がきっかけでした。
道交法だって、皆が車を使うから、ローペースながら毎年改正されていますよね。
(その内容が広く知らされないのが癪に障るのですが)

安直な発想ではありますが、皆で自転車を安全に使えば、
ルールもそのムーブメントに自ずとそぐう様になってくるでしょう。
私達が内発的に波を起こす他ないのです。

自転車の利便性や楽しさをもっと多くの人に知ってもらい、
ユーザーを増やして利用環境を皆で整備したいと思う一方、
今の交通環境では事故や自爆のリスクだらけ。
ステマする気はございませんが、私の事例が、自転車保険について、自転車事故について、
そもそもの自転車に乗る事そのものについて、一人でも、少しでも、
考える・見直すきっかけになってくれれば幸甚であります。