マサイ族(マーサイ)は、アフリカの大地で
遊牧を生業とする部族のひとつ。

モラン  ~戦士~    

W:90 D:55 H:110  樹脂彩色 2016年

古より人間は兵士として戦い、スポーツマンとして戦い、或いは自然を相手に戦う。

戦争や紛争を賛美するつもりはないが、その戦う姿には美しさを感じる。

そのマサイの中で、モランは“大人”の前段階である若者であり、
古来、他の部族との闘争や家畜を狙う野生動物との戦いを担う戦士だった。

観光客相手に生計を立て、携帯片手に牛を追ってるマサイも居るが、
マサイにとって、今や他の部族やライオンが相手ではなく、近代化の波との
戦いが一番大きな戦いになったように思える。

長身で、視力とジャンプ力に優れ、牛の血と乳を主食とする勇猛果敢な部族としてのイメージが強い。

しかし、現代ではマサイの居住区は国立公園や自然保護区の中となり、
野生動物の保護が優先され、儀式としてのライオン狩りは禁止された。 

現代文明が浸透し近代化が進む中で、その波に乗って生き方を変えていく部族がある一方、
マサイの人々は部族としてのプライドを持ち、生き方を守ろうとしているように見える。

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ライオン狩りはモランにとって力と勇気を示す、
大人になる為の儀式でもあった。

マサイの存在そのものが政府の管理下に置かれ、古来からの生き方が抑えられた。

アフリカを訪れた時・・・
果てしなく続くサバンナ幹線道路の途中で小休止していると、どこからともなく
槍を持った一人の若いマサイが現れた。

家畜を連れ、遠くから来て遠くへ行く途中のようだった。

会話をしたがどんなことを話したか忘れた。
しかし、物静かな若者で彼自身が野生動物のようだったことを
まだはっきりと覚えている。