ホ ー ム 設計コンセプト

建築計画案

建築作品 住宅コンペ案 素朴な疑問 設計ネタ帳
お知らせ 設計者紹介 写真日記 家 創 り 設計監理料 メ ー ル

生空間設計

 
  □講習会
 今しか聞けない
 検査の極み・
 住宅編   

2012.11.02
 
 第三者検査会社の住宅検査カノム(家の夢が語源)さんによる
 「今しか聞けない検査の極み・住宅編」の講習会を聞いて
 きました。
 冒頭から某有名ハウスメーカーの耐火性能不足事件で聴衆者の
 関心はぐっと挽きつけられました。発覚のきっかけはブラインドが
 額縁にひっかかってスムーズに下りないことから。疑いを持った
 施主が第三者検査会社に依頼し調査開始。室内側防火被覆材
 のビスの長さ不足により、耐火性能不足が発覚したとのこと。
 耐火性能がまったく無くなる訳ではないのですが、仕様通りに
 施工されていなければ、当然法的には耐火性能が認められない
 ということになります。
 現在、住宅瑕疵担保履行法により、保険会社の検査・確認が
 義務付けられていますが、保険会社に工務店が保険料を払って
 依頼するという関係上、問題有りとのこと。指摘事項についても
 設計者がOKならOKといって責任転嫁することもあるとか。
 (洲雲の家の検査はまさしくその通りでした)
 保険会社からフランチャイズ会社、検査員に渡る検査報酬は1/4に
 なるとか。そこで施主が依頼するのが第三者検査会社。有名
 ハウスメーカーの新築住宅の必要検査回数もメーカーによって回数が
 変わるそうです。中古住宅に至っては、7割が検査でNGになる
 そうです。
 検査方法は赤外線サーモグラフィーカメラや鉄筋探査機、X線撮影機等
 の特殊機材を使って隠れた瑕疵も探し出すとのこと。

 <多い指摘事項一覧>
 ・最近最も多い指摘事項
  1.防火構造の室内側の防火被覆
   (ビスの長さ、UB廻り・小屋裏、妻壁施工)
  2.ビル等防火区画壁の施工不良
  *.軒裏換気口
  *.当て木
  *.コンセント廻り措置
 
 ・多い基礎の指摘事項
  1.アンカーボルトの位置
   (耐力壁の両端部に付く柱)
  2.アンカーボルト、ホールダウンボルト埋込み深さ
   (アンカーボルト250mm以上、ホールダウンボルト引抜引張耐力による)
   (埋込深さは垂直方向、ケミカルアンカーはNG)
  3.コンクリート呼び強度
   (設計強度+構造体強度補正値6N/mm2 最低24N/mm2)
  4.ジャンカ
   (補修する)
  5.レベラーはくり
   (かぶり不足、基礎の水平)
  *.基礎底かぶり
  *.基礎下端筋
  *.開口直下の鉄筋
  *.床下換気
  *.設備配管埋設

 ・多い躯体の指摘
  1.構造金物、ビス等の打ち忘れ、種類の間違い
   (ホールダウンアンカーボルトによる筋交損傷、柱と筋交金物)
  2.構造用面材、釘のピッチが広い、釘打ち忘れ
   (面材の縁に釘打ち)
  3.釘の種類間違い
   (NCとCNの間違い)
  4.振れ止め未施工
   (令46条3)
  *.梁のジョイント金物
  *.耐震スリット
  *.鉄骨工場ランク
  *.ダイヤフラム厚さ、空き

 ・多い断熱材の指摘
  1.省エネ対策等級4仕様、施工の間違い
   (浴室断熱、玄関断熱と気密措置)
  2.高性能グラスウールの施工ミス
   (防湿フィルム向き、下屋取合、天井立上り)
  *.UB廻り
 
 ・多い外部の指摘
  1.バルコニー防水(掃出サッシ下の立上り、勾配等・・瑕疵保証基準)
  2.防水テープの押さえ
   (窓廻り)
  3.通気層確保
  4.シーリング幅、厚み
  *.ケンチブロックの下部30°勾配ライン以下の地盤改良
  
 ・その他の指摘
  *.内装制限
  *.漆喰厚さ、木ズリ
  *.浴室防水
  *.垂壁
  *.床の下がり
 
 現場品質を上げる3つの方法として、
 1.監理をきちんと行う
 2.社内検査を外注の検査会社に依頼する
 3.職人を評価する
 と締めくくられました。

 設計・監理者としては、まずは検査会社に頼らず(学び)、
 絶えず新しく正しい情報を収集して専門知識を蓄え、
 信頼出来る工務店さんを選定し、責任感を持って
 設計・監理していくことが基本だと思います。
 既製品ではない究極の手づくりである住宅では、施工ミスや
 設計・監理ミス?はあってはいけないのですが、ゼロにするのは
 極めて難しい。検査であっても全てをチェック出来る訳ではあり
 ません。ですが、小さなことをコツコツ地道にやれることをやること
 によって、大きな事故や大きな不都合や大きな不信を招くような
 ことは避けられるのではないかと思います。