自殺すら真似してしまう
青少年のいじめによる自殺が、次々に起こるのはなぜなのでしょうか。

ゲーテが『若きウェルテルの悩み』を出版した時、本が売れるのと一緒に、自殺も流行してしまいました。
主人公が本の中で自殺したからです。
この事から、新聞やテレビなどで自殺を報道すると、自殺する人が増える事を、
“ウェルテル効果”と言うようになりました。
 
 
 

      田有希子飛び降り自殺事件

1986年4月9日、当時18歳のアイドル歌手・岡田有希子(本名、佐藤佳代)さんが、飛び降り自殺を図りました。
すると、次々に十代の若い人達が自殺を図ったのです。 

飛び降り自殺をした十代の女性の数は、前年は52人でした。
しかし、この年162人にまで増えてしまったのです。
 
 
 
 

      †  “名所”高島平団地
その巨大さで有名な高島平団地。
入居が始まった1972年に、5人が飛び降り自殺をしていますが、1977年に親子三人が飛び降り心中をした時に
大きく報道され、自殺が増加しました。 

この時から年間に10人を超えるようになり、80年には20人を突破。82年には累計で100人を超えてしまいました。
 
 
 

     
      †  “名所”樹海

名所として有名な青木が原の樹海も、一年間に何十人もの自殺者を出すようになったのは、1957年からです。
それは、樹海を舞台にした、松本清張氏原作の小説『波の塔』が、テレビドラマ化された年でした。
 現在、樹海での自殺者は年間30人ぐらいです。
 
 
 
 

芸能人や有名人が自殺をすると、マスメディアが大きく報道します。
中森明菜さん(18989年7月)や、フランク永井さん(1985年10月)の自殺未遂などがそうです。

 
問題は、“誰が自殺したのか”ではなく“自殺という報道が、よく目につく”ことなのです。

私たちは、『どうしていいか分からない』時、他人がする事を真似てしまう所があるのです。
 

 ウェルテル効果は、同性同じような年頃に多く起こりやすい事が分かっています。
青少年のいじめによる自殺が、次々に起こるのもこの一つです。テレビや新聞などのあり方や責任を考えるべきではないでしょうか。
 『みんながやっている事』が、最善の解決法ではないのです。
 


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