31プリンセス
「大変よ!」
咲耶がリビングに飛び込んできた。
「咲耶ちゃん、どうしたんですか?
そんなに息を切らせて。」
「春歌ちゃん、落ち着いてる場合じゃないわよ!
また妹が増えるのよ!」
「今度はどこの国からくるんですの?」
「日本よ。
でもね、人数がおかしいのよ!」
「何人いるんですか?
可憐、姉妹が増えるのはうれしいです。」
「19人よ!
赤ちゃんから社会人まで19人も増えるのよ!」
「え〜!!!!!!」

ピンポーン
「来たわ!」
「え、もう?
ボクまだ心の準備が......」
「チャオ〜!」
「立夏ちゃん、まだダメよ!」
「なんだか大人な感じの人デス......」
「はじめまして。
私が長女の海晴よ。
これからよろしくね。」
「よろしく。
でもいきなりこんなに姉妹が増えるとなんだか信じられない気分よ。」
「でも姉妹が増えたからできることもきっとあるよ!
スポーツとかさ。」
「なんで男がいるのよ!
海晴姉様、相手は12人姉妹だって言ったじゃない。」
「麗ちゃん、失礼よ!
衛ちゃんはれっきとした女の子よ。
男っぽいからって見た目で決め付けるんじゃないの!」
「み、みんなひどいよ!。」
「まぁ、衛君の言うことにも一理ある......
私にも姉妹が増えたことでやっと叶う望みがあるんだ......」
「千影ちゃんの望み?
デンジャラスな予感デス。」
「さて、私の望みを叶える為に行こう......
何、手間は取らせないさ......」

「何よ、ここ、アイス屋さんじゃない。」
「さくら、アイス好き......」
「ここで私の願いがかなうのさ......
私一人では厳しいな......
衛君と四葉君、それに霙君とヒカル君もついてきてくれないか......」
「千影、何を考えているのかしら。」
「いらっしゃいませ〜。
ご注文は何になさいますか?」
「全種類もらおう......」
「全種類でございますか?
少々お時間頂きますがよろしいですか?」
「かまわない......」
「これが一度やってみたかったのさ......」
「私たちは荷物もちか。」
「私は羊羹がいいのだが......」
「それなら大納言あずきがある......」
「千影ちゃん詳しすぎ。
だいたいこんなにたくさんアイス買ってどうするのさ。」
「簡単な算数だよ、衛君......
私たちは12人、新しい姉妹たちは19人......
あわせれば31、ちょうど今注文したアイスの数だ......」

「千影ちゃんの望みってアイスのことでしたのね。
だったら姫にも望みがありますの!」
「白雪ちゃんの望みだったらきっとお料理のことだよね。
花穂応援するよぉ。」
「姫の望みは鮪の解体ですの!
この人数なら鮪丸ごと一匹でも食べられますの。」
「白雪ちゃん、だったらこれを使ってください。
ハッピとハチマキと......」
「ありがとうですの、春歌ちゃん。」
「それとふんどしです。」
「それは余計ですの!」

「さて、やっと落ち着けるわね。
31人もそろうとさすが壮観ね。」
「そういえばワタクシと同じ名前の方がいらっしゃるようでしたわ。」
「はい、私もはるかです。」
「どうやって区別しようか?」
「簡単デス。
洋風はるかちゃんと和風はるかちゃんと呼べばいいデス。」
「長いよ。」
「突っ込むところはそこですか?!」

「こんなにたくさんいたら小雨は目立たないですね......」
「大丈夫デス!
四葉たちの姉妹にも小雨ちゃんとソックリさんがイマス。
目立たないけどちゃんとそれなりに」
「なんですか、四葉ちゃん?」
「ま、鞠絵ちゃん?!
な、なんでもないデス。」

「新しい姉妹のみんなはお姉ちゃんが多いから家事は楽になりそう。
ホタ、ちょっと安心。」
「ヒナもおねえちゃん?」
「ヒナおねえちゃん.....
さくらと遊んで?」
「ヒナもおねえちゃん!
うん、さくらちゃんあそぼ〜。」

「なんかいい感じですね。」
「うん、これも悪くないかも。
家族でサッカーの試合ができるし。」
「それは衛ちゃんだけの希望だと思いますの......」
「夕凪もサッカーやりたいな!」

「まぁこれはこれでいいのかな?」
「そうさ...... 人数が多いからこそできる儀式もある......」
「却下。」