光と影
Light & Shadow


写真(映像)とは光と影をコントロールするもの

光を読む

光の射す方向で呼び方が変わる

順光・じゅんこう 斜光・しゃこう 側光・そくこう、そっこう、サイド
トップ光、スカイ  逆光・ぎゃっこう

 

    
一様に影が出ない状態。一般的なストロボ光がこれにあたります 素材感や形状をありのままに映し出す光
太陽を背にした状態。午前中か夕日くらいで太陽が高くない状態のとき。
太陽光では
内臓型フラッシュや、シューに取り付けるストロボにあたります。
ストロボ(人工光)では
コントラストがとても上がり、青空をより青く描写できる。また水面は透過する。
くっきり感やすっきり感を描写するのに向いています。
風景写真なら「青空の是非」で作品が大きく変化します。まずは順光で青空をより青く撮ってはいかがでしょうか。
長所

影が出ないので立体感に乏しい写真になります。
この、影なし写真では、風景写真などの遠景では気になりませんが、
建物やテーブルフォトなど、モノを主体とした写真、立体形状の描写が必要な写真には向きません。
短所


   
順光よりも影が出るため立体的に写る 上方斜め45度からの光。 光と影のバランスがとても良い。
お昼の1時か2時くらい。一般的に「昼間」といわれる太陽の状態
太陽光では
上方45度の基本的なライティングパターン。
光と影が均衡して、美しいと感覚的に感じる写真になります。
ストロボ(人工光)では
影が出ることで立体的に、光が当たる部分では質感や形状を表現でき、影の部分で立体感を表現できる。
ぜひマスターしたいライティングです。
また、誰かの依頼写真なら迷うことなく、この状態で撮ろう。喜ばれる美しい写真に仕上がると思います。
長所
商業写真的なお決りの写真に見える。悪いわけではありませんが、
趣味の写真ならもう少し、工夫があっても良いように思います。
風景写真や屋外のスナップの場合、斜光を意識し過ぎると、シャッターチャンスを逃すので、
屋外ではあまり考えないほうが良いかも知れません。
ただし、頭の片隅には置いててください。
短所


   
真下に影ができるため高さを出すことができる 非常に丹精で高級なイメージになる
お昼の12時くらいで太陽が一番高いところにある時間帯。真下に影ができます。
太陽光では
スカイやトップと言われる真上からのライティングパターン
全景を明るく均一に照らすことができます。また髪にハイライトを入れるために活用されています。
ストロボ(人工光)では
全景を明るく照らすため写真の隅々まで明るく写り、影が少ない。
風景写真では、樹木の影で真っ暗になるので嫌がるヒトも多い。
一方で、曇り空ならフラットで影の柔らかい、しっとりとした写真に仕上がる。

ポートレート撮影なら、髪に天使の輪ができて美しい髪に仕上がります。
同じくポートレートで、曇り空のもとなら、影が柔らかく、美肌に写ります。
長所
順光に似て影が出にくい、すべてを照らしている状態。

高さのあるものは、真下に影がのびて、黒く潰れたような写りになる。
立体形状の表現に必要不可欠な影の部分ですが、必要以上に真下にのびる影は、
複雑な影のある、散漫な写真に仕上がることがあります。また、曇り空のもとなら、低コントラスト、低彩度の写真になり、
俗にねむい写真になります。ねむい写真がすべて悪いわけではありませんが写真の仕上がりに不満のある場合は、
後処理でコントラストをあげる必要があります。
短所


   
影がとても長くのびる ドラマチックな演出に向く光線
朝日や夕日の頃。オレンジ色で影がとても長い。
太陽光では
ドラマチックな演出には欠かせない。モノの半分が暗く落ちる。
ストロボ(人工光)では
光の部分より、影の部分のほうが多くなるので、コントラストが最も高くなる光線状態です。
ヒトの心に訴えやすい要素を持ち、想像や予感を膨らませる効果がある。
風景写真や街中スナップなら、朝日や夕日の時間帯を積極的に取り入れてみよう。
オレンジ色の光で、高コントラストなもとでは、印象に残る写真が、数多く生まれる時間帯なのです。
トワイライトゾーンとも言い、この時間帯を好むカメラマンも多くいると思います。
長所
コントラストが上がり影も多くなるので、主題によっては不向きになる場合があります。
つまり、影の部分が多くなるということは、形状や質感を正確に表現することが難しくなるからです。

短所


   
果物の照りやお茶碗のふちの輝きを観察してほしい 輪郭が浮かび上がり、テーブルも光輝く。まぶしさを表現できる。
太陽を正面で見たとき。朝日や夕日の時間帯にある光線。
水面がキラキラしている写真もこの逆光ならでは。
太陽光では
輪郭が光り輝くため形状を浮かび上がらせる効果がある。輪郭がまさに光輝いて美しい。
ストロボ(人工光)では
一般的に嫌がるライティングでありますが、物体が輝き始める光でもあります。
非常に美しい写真に仕上がるので、私が一番お勧めする光線状態です。
この光線を制すれば、フォトコン入選の常連になれる?!かもです。
ともあれ、逆光が美しい写真は鉄板です。
長所
レンズ内に光が入ることでコントラストが著しく低下、レンズの能力を下げてしまいます。
またカメラの内臓露出計も正しく測光できない場合が常です。
なのでスポット測光に切り替えることや、深めのレンズフードで直射日光をさえぎること、
フレアなどのレンズ収差が少なくなるように、カメラを振ってファインダーで確かめるなど
多くの経験がものを言います。狙った露出でもない限り露出補正も必須になります。

短所




影がまったく出ない。
すっきり、くっきり、青空はより青く写る

水面反射が無いので海は青く写る。
奥まですっきり感が出る
透明な湖水を表現したいなら、
この順光以外では難しい


葉の透過写真 逆光ならでは 海のきらきら感は、逆光でないと無理 逆光を恐れず、大胆に太陽を入れてみよう


夕暮れ表現に向く
影が長くなるので影を読む必要がある
ドラマチックな意味を
持たせることができる
何でもないケド…意味のある光景のように


 で撮るか   で撮るか 
それが問題なのです



同日の富士山の写真があります。
違うのは撮影した場所と時刻だけ。富士山の大きさの違いは無視してください。

注目してほしい部分は、空の青さと、海のきらきらと、すっきりはっきり感の3つの要素です。
3つの要素の違いからして、順光と逆光がはっきりと区別することができます。
太陽の有無で判断するのではなく、あくまでも写り方や、影の出方で判断してください。

順光では
青空がとても青く、残雪の白も鮮明に写って、ハッキリとした空気感も伝わってきます。
物体の形状や質感なども正確に描写することができます。
しかし、一方では、影もない、立体や距離感に乏しく、ノッペリとした写真に仕上がっています。

逆光では
海のキラキラした感じや、富士山の凛としたシルエットが印象的な写真です。逆光撮影では物体の輪郭が光り輝く光線でした。
よってまぶしさも表現できるわけです。
しかし、一方で、コントラストが低下し、フレアなどのレンズ収差が出て写真に余計なものが現れます。
露出も難しくなるので、露出補正をしたカットも必要となります。

さああなたはどっちの光線で撮りましょうか?




影の濃度とは 
見せたい部分を適正露出にする 


A点は太陽光が直接あたる部分。つまり最も明るい部分。ここを適正露出とした。
B点は太陽光があたりませんが、直接光の次に明るい反射光の部分。つまり一番薄い影になります。
C点はB点と状況が同じですが、反射光が弱く、やや暗い部分。ここが真っ暗にならない露出をキープします。
D点はC点の次に暗い影ができている部分。ここも真っ暗になってはいけない部分です。
E点はトンネル奥で、反射光も乏しい部分。ここは黒くつぶれてもよい部分。あるいはかすかに残す露出ならマル。
E点は枝木。トンネル奥同様に最も暗い部分。ここはトンネル奥と違って、完全に真っ黒にならないといけない部分。
つまり、例外はあるかもしれませんが、不必要で見せたくない部分は、黒く潰れても良いとなるのです。



影にもいろいろある
つぶれてもいい影から、やや残しの影、もっとも明るい影まで。

それはオート露出であっても、どこを基準に露出を決定するか、
どの部分の影を黒くつぶして、どの部分の影を残すか、
上達を望むなら考える必要があります。

オート露出であっても見せたい部分が適正露出!


オート露出であっても
見せたい部分が適正露出!

地面を適正露出
(○位置が適正露出)

右の影に適正露出
(○位置が適正露出)

同じ絵でも露出の基準が変われば、
違う雰囲気(写真)になる。

よって、コントロールする必要がある。



雲や青空を適正露出



雲や青空を表現したいのなら、雲や青空を適正露出に!




露出補正をする   

露出補正の考え方は2つある

@ カメラの露出値が本来の明るさではない露出値を示している場合、
ユーザーが本来の明るさとなるように手動で補正するということ。

A 色彩の変化をユーザーがあえてコントロールする、ということ。

補正なのか強調なのか。両者の考え方はまったく違う。


露出補正 @の場合

露出補正で本来の明るさに戻す
カメラまかせで撮った適正露出 手動で+1段の露出補正したもの
カメラ任せで撮った写真は、
背景の雲の白色にひっぱられて、露出値を暗め(アンダー露出)に設定したようで、
全体的に暗い写真となった。
 ここで、プラス1段の露出補正をした明るい写真も撮っておく。
+1段のほうが実際の明るさに近い。また緑の鮮やかさも戻った。  

露出補正で本来の明るさに戻す
カメラまかせで撮った適正露出 手動で−1/3段の露出補正
カメラ任せで撮った写真は、背景の濃い緑や木陰の暗い部分にひっぱられて、
明るめの露出値(オーバー露出)となった。
なので、仕上がった写真は明るめで、しかも、シカさんの毛並みが白く飛んで再現できていない。
ここで、マイナス1段〜マイナス1/3段くらいの露出補正をした暗めの写真も撮っておく。
-1/3段の露出補正は確かに背景の緑は、暗く落ち込んだが、メインのシカさんの毛並みは見事に再現できた。




露出補正 Aの場合

露出補正で彩度をコントロールする
カメラまかせで撮った適正露出 手動で-1段の露出補正

カメラ任せで撮った写真は非常に素晴らしい明暗のバランスで再現している。
全く問題のない露出です。
これにあえて-1段からマイナスの段階補正をする。
 その狙いは影をもっと黒く落としたいから。
なぜなら、マイナス補正をすることによって「色が濃くなる」「彩度が増す」という効果を利用して紅葉の赤をよりいっそう濃い赤で再現したかったから。
狙い通りに影が暗く落ち、紅葉の色彩が濃くなっているのが確認できると思います。


露出補正で彩度をコントロールする
カメラまかせで撮った適正露出 -1段の露出補正

カメラ任せで撮った写真は青空の爽快感や緑の鮮やかさ、建物の細部もバランスよく再現している。全く問題のない露出です。
これにあえて-1段からマイナスの段階補正をする。その狙いは青空をもっと青くしたいから。

マイナス補正をすることで「色が濃くなる」「彩度が増す」という効果を利用し、青空の濃度をさらに上げることができた。
また雲の質感もより再現された。

しかし、一方で、緑が暗く落ち鮮やかさがマイナスとなった
ほか、建物の影が暗くなったので建物の詳細感はなくなった。
何かを犠牲にして何かを伸ばす、これがあえて補正する、という行為の正体なのです。


露出補正で彩度をコントロールする A 
適正露出となるように撮影 +1/3段の露出補正

ここでは単体露出計を使って適正露出となるようにマニュアル露出で撮影をしました。
写真は健康的な人肌をみごとに再現しています。
これにあえて+1/3段の明るい写真を撮った。その狙いは美白。
明るく補正すると色の濃度が下がるので、結果として白色美肌に近づくということ。
あと、影の濃度も下がるのでシワを減らす、和らげる、という効果もあります。
女性ポートレートは「明るめで」お願いします。



露出補正で彩度をコントロールする A
カメラまかせで撮った適正露出 +1段の露出補正
あえてプラス補正ってどんなとき!
の答えはたくさんあるけど、私の経験上、人物がメインのときは、明るさ+1/3くらいがちょうどいい明るさな感じがします。
しかし、適正露出をあえて補正するわけだから犠牲になる色も忘れてはいけません。
あと、デジカメの特性上、オーバー露出に弱いので、後で補正が出来なかったりもします。
明るさプラスのときは気をつけて撮影してください。もちろん、適正露出のショットもお忘れなく。


露出補正で彩度をコントロールする A
カメラまかせで撮った適正露出 +1段の露出補正

経験上、食べ物も明るさプラスで撮ったほうがおいしく見えます。



露出補正で彩度をコントロールする A
カメラまかせで撮った適正露出 +1/3段の露出補正

経験上、モノたちが主役のときも明るさプラスのほうが、良いときがあります。
また、写真のように、金属や黒いものが被写体にある場合は、プラス補正のほうが映える場合があります。







              クリップオンタイプの
自然光とストロボ光

どっちの写真がお好み?
ストロボで撮影した写真
影が無く立体感に乏しい。カメラボディーに艶もない。

しかし、文字や数字の部分ははっきりと見やすい。
自然光で撮影した写真
光と影がきちんと分かる。自然な写りとなっている。
カメラボディーが艶っぽくていい。
ストロボで撮影した写真
装置の色や形状がはっきりとしていて
とても分かりやすい。
いっぽうで、部屋の雰囲気はゼロ。
自然光で撮影した写真
装置の色や形、細部が分かりにくい。
いっぽうで、立体的で奥行きがきちんとしている。
ストロボが悪いとは言いませんが、雰囲気を壊してしまうストロボ光。
しかし、暗い中、解説板などの文字が入る写真、はっきりとしたイメージがほしいものはストロボを使って写したほうが良い。
手ぶれて不鮮明になり、文字が読めなかったりもし、意味がなくなる。
2枚撮るんだったら1枚はノーストロボでもおさえていてほしい。



スタジオなどで使う多灯大型ストロボ


多灯ストロボの使用に関して
ここのTipsは当てはまらない。
なぜなら
日中光から間接光、演出光と限りなく
作り出すことができるため。




その場所の光には、その場所の雰囲気を伝える力がある。

〜大切にしたい光〜

ホテルのエレベーターホール
間接光の柔らかい光が広がっている。

DATA 1/60 F4.0 ISO800 ノーストロボ
オルゴール館より
オレンジ色の白熱電球で照らされて雰囲気もある。

DATA 1/60 F3.5 ISO1600 ノーストロボ
オルゴール館より
ほんのり照らされた部屋の雰囲気をそのまま切撮る

DATA 1/125 F4 ISO1600 ノーストロボ
ホテルの客室
品の良い間接照明で落ち着いた部屋

DATA 1/10 F5.6 ISO400 ノーストロボ


わずかな光を汲取る力が表現力の糧となる

〜大切にしたい光〜

月夜と入道雲
真っ暗になる一歩手前で撮影

DATA 1/50 F2.8 ISO1600
城内のわずかな光を汲み取れば、艶ややかな表情が見えてくる。

DATA 1/40 F3.4 ISO1600 ノーストロボ
日光のオレンジと日陰の青が、霧を介して一体となった。

DATA 1/250 F3.2 ISO400
日没のわずかな光も逃さず汲み取ると新たな表現が生まれる

DATA 1/125 F8.0 ISO100






写真上達のためのわかりやすいTipsをたくさんご用意しています
よろしければお立ち寄りください。

トップページ
※音声にはAH-SoftwareのVOICEROID+民安ともえを使用しています。
http://www.ah-soft.com/voiceroid/maki/index.html

※画像写真の一部に3DCG Shadeによる作画が含まれます。

Copyright © 2008-2012 KawanaNoriyuki All Rights Reserved


アクセス解析出会い