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北本いじめ裁判判決(舘内比佐志裁判長、杉本宏之裁判官、後藤隆大裁判官)

北本いじめ裁判判決(舘内比佐志裁判長、杉本宏之裁判官、後藤隆大裁判官)



北本いじめ東京地裁判決への批判


北本いじめ裁判東京地裁判決はイジメが大きな社会問題になる中で市民感覚から乖離した判決である。大津市立皇子山中学校いじめ自殺事件が大きな社会問題になっている。大津市立中学2年の男子生徒(当時13)が2011年10月に自殺した問題では、いじめが原因との見方が強まり、社会的な関心を集めている。

皇子山中学校は暴力、脅迫、恐喝が横行する恐るべき無法地帯であった。全国紙などの報道によれば、大津市教育委員会の岡田隆彦委員長、澤村憲次教育長、皇子山中学校の藤本一夫校長、担任の教諭は、いじめの兆候を把握していながら、適切な措置を取らなかった。

北本いじめ裁判東京地裁判決は法律論以前に日本語の使い方に疑問がある。被害者は悪口を言われる一方であり、イジメは一方的である。また、イジメは小学生の頃から行われており、十分に継続的である。

イジメについて「一方的、継続的」という具体的な基準を出したものの、その具体的基準の適用において客観性を保障する、明確性を担保することができておらず、裁判官の恣意的判断に委ねられている。東京地裁判決からはイジメの実態は何かという点について何一つ具体的な内容を知り得ず、「裁判官を信用し、その判断に任せなさい」という主張しか出てこない。

いじめっ子達は外道である。それを組織的に隠蔽するならば、組織的な意図が疑われる。学校から提出された報告書が黒塗りだらけであるのに、学校に有利に判断することはフェアではない。イジメよりもイジメ発覚を恐れる人々を喜ばせる判決である。それは事故防止よりも事故が起きた時の責任追求を恐れる人々を優先させてきた日本のダメなところに重なる。何故、被害者の意見が取り上げられないのか。

「陰惨ないじめの横行。それは今日の競争社会が、その価値観に当てはまらないものを、いかに排除するかの体現であろう。」(望月京「音楽時評」読売新聞2012年7月26日)

何故、隠蔽体質が治らないのか。「テンプル大学日本校の人類学者、堀口佐知子氏は、いじめは日本特有の問題ではないが、日本で繰り返し問題になるのは、学校や教育委員会がいじめの存在を認めないためだとの見方を示す」(「日本のいじめ問題 対応めぐる遺族と学校の間の深い溝」CNN 2012.07.30)。判決に対して多数の批判が表明されたことも当然の成り行きである。

前中央大学教授で教育臨床心理が専門の横湯園子さんは、裁判所の事実認定について「いじめのプロセスが全然分かっていない」と批判する。佑美さんがナイフで自分を刺す場面を絵に描いていたことを明らかにし「佑美さんは自分の心を一生懸命、けなげに絵にしていた」と述べた(「いじめとの関連否定 北本中1女子自殺訴訟」埼玉新聞2012年7月10日)。

デヴィ夫人「非常に残念なことに 昨日 東京地裁( 舘内比佐志 裁判長 )は 「いじめ」 を認定せず 遺族の請求を 棄却しました」とブログに書いた。その上で「一体 どの程度の 「いじめ」 であれば 自殺との因果関係を 認めてくれるのでしょうか。」と嘆息する。

作家兼陽明学研究家・林田明大「この判決も、事件の中身をよく精査するなら、誰が見ても、不当としか言いようがないものなのだ。公平であるはずの裁判も、ねじれているとしか思えない。」と指摘する。

詩人・中園直樹「今日は埼玉のいじめ自殺裁判の判決が出ましたが、ため息しか出ません。」

尾木直樹(教育評論家)「いじめの定義そのものが2007年に変わっています。本人がいじめと感じたらいじめになんです。今回はそれに基づかないで裁判が行われた。裁判所の怠慢です。とんでもない」

早川信夫 ・NHK解説委員「判決でいじめと言えるほどではなかったと否定された悪口や靴隠しは、当時の文部科学省の定義でもいじめにあたるもので、それを覆す判断を示したことは今後の教育現場への波及が心配です。」(時論公論「"いじめ自殺"の真相解明は」NHK 2012年07月10日)

佐藤光一・元川崎市議会議員「こんな判決を出されては、尊い娘の命を失った両親はやりきれないでしょう」「最近、驚愕する様な判決を出す裁判官が増えている様に感じ、真相の究明を求めて裁判所に訴えているのにも拘わらず、そうなっていない現状にもどかしさを感じます。」

森田義男・税理士・不動産鑑定士「法廷に提出された生徒へのアンケート結果は全部黒塗り。破棄されたものもあったという。常識からすればこれは隠蔽以外の何ものでもない。だから裁判所は「黒塗りをやめよ」と命じさえすれば、いじめの有無ははっきりしたはずなのだ。」(「裁判官の無能の証明、いじめ自殺放置・隠蔽の埼玉北本中の無罪判決」2012年07月10日)

三上英次「今回の「北本中学〈いじめ自殺〉裁判」のようにいじめの事実については絶対的に証拠が十分であっても「請求棄却」になる非常識な判決を目の当たりにすると、権力を持つ者が「それなりのシフト」を敷いて組織の防衛をはかるという話が、あながち絵空事とも思えなくなる。」(「主権者のための司法へ 〜ハト時計判決は「司法過誤」?〜」)