「放射線被曝による損害」の適切な判定指針の策定に関する要望書

「負げねど飯舘!!」では、8月25日付で、文部科学大臣、文部科学省研究開発局、原子力損害賠償紛争審査会宛てに要望書を提出しました。
要望書の内容は次のとおりです。

文部科学大臣   髙木 義明 様
原子力損害賠償紛争審査会 会長  能見善久様 様
文部科学省研究開発局 局長  藤木 完治 様

 福島第一原子力発電所の事故を受けて、去る8月5日、原子力損害賠償紛争審査会から「東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針」が示されました。健康被害の問題については「第9 放射線被曝による損害」について示されています。

(指針)
 本件事故の復旧作業等に従事した原子力発電所作業員、自衛官、消防隊員、警察官又は住民その他の者が、本件事故に係る放射線被曝による急性又は晩発性の放射線障害により、傷害を負い、治療を要する程度に健康状態が悪化し、疾病にかかり、あるいは死亡したことにより生じた逸失利益、治療費、薬代、精神的損害等は賠償すべき損害と認められる。


 しかし、健康被害については公害訴訟や医療過誤訴訟等と同様に高度の科学的専門的知識が必要な上に、関係資料やデータ類が加害者側に偏在するなどして、その因果関係の立証が容易ではないことが予想されます。
 また、飯舘村および周辺地域の3月15日から3月20日前後の放射性プルームによる高濃度被曝については住民の要望にもかかわらずWBC等を利用した詳細な調査を行っておらず被曝の事実ははっきりしていても、その線量の証明が困難となっています。(東京電力に4月30日にWBCを要望しましたが、「本社に持ち帰り検討する。」と現在に至っています。)被曝線量が不明確になって、そのために住民の立証上の不利益が生じた場合にどうなるのかは不透明なままです。更に、福島県が行っている「県民健康管理調査」においても現時点ではヨウ素が検出できないため3月15日から3月20日の高濃度被曝を正確に推定することが困難だと思われます。
 このような状況下でJCO事故における原子力損害調査研究会の平成12年3月29日付け最終報告書と同様に「いわゆる確定的影響(ガン及び遺伝的影響以外の影響)が発生するレベルではないうえ、いわゆる確率的影響(ガン及び遺伝的影響)についても発生の可能性が極めて低いと考えられるものとされている。」という結論になった場合、実質的に住民の健康被害については賠償されないのではないかと危惧しています。
 今回の飯舘村周辺の高濃度被曝については、特に何の対策もしないまま放射性プルームの中で通常の生活をしてしまうという特殊な状況がありました。広島長崎の被爆とも、中性子線が中心だったJCOの事故の被曝とも違います。それらの点を考慮して判定指針を策定していただきたく要望いたします。


【要望1】
判定指針の策定を行うのかどうかを明らかにする。また、タイムスケジュールを明らかにする。

【要望2】
仮に審査会で判定指針を策定しない場合。どこで判定指針を検討するのかを明らかにする。

【要望3】
従来の確定的、確率的影響についてどのように考えるのかを明らかにする。

【要望4】
3月15日から3月20日前後の高濃度被曝について、どのように考慮するのかを明らかにする。
また、推定方法、推定を行う機関を明らかにする。推定方法(計算式)については住民が十分に納得できるようにオープンな説明を行う。


 この【要望1】【要望2】へのご回答は、二週間以内に下記に文書にて送付下さいますようお願い致します。

2011年8月25日

愛する飯舘村を還せプロジェクト「負げねど飯舘!!」

自由報道協会主催、記者会見の様子

2011年8月26日、自由報道協会主催で負げねど飯舘!!メンバーが記者会見を行いました。
自由報道協会 http://fpaj.jp/?p=1557

ニコニコ生放送 http://live.nicovideo.jp/watch/lv60748944





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