RIVERWALK KITAKYUSHU
リバーウォーク北九州

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最終更新日:2003年11月24日
作成日:2003年10月27日


DATA

 

お詫びと訂正(2003年11月23日)
黒い朝日新聞の建物は北九州支社
ではなく朝日新聞西部本社の自社
ビルであると御指摘いただきました。
お詫びして訂正させていただきます。

所在地:北九州市小倉北区室町1-1
設計:Jhon Jerde(ジョン・ジャーディ)/
Jerde Partnership International Inc.

実施設計:日本設計九州支社
種類:複合商業施設
竣工:1996.4
構造:SRC造+S造
階数:地下2階 地上15階
敷地面積: 21,948
建築面積: 18,167
延床面積:162,339

交通:
JR小倉駅より徒歩10分
JR西小倉駅より徒歩3分

周辺地図

関連サイト
公式ページ



Atsushi

キャナルシティ博多に続き、福岡で2件目となるジョン・ジャーディによる複合商業施設。かつて大型商業施設と言えばデパートのような 箱型建築ばかりだったが、近年は大型商業施設の郊外化や複合施設化が進んでいるように思われる。かつて小倉には3軒のデパート (玉屋、井筒屋、そごう)があったが、小倉そごう、小倉玉屋が閉店して、現在は井筒屋が残るのみ。(小倉駅前にある旧小倉そごうの 建物には、伊勢丹が入居予定。)リバーウォークの建設には、再開発的な要素が含まれているのだろう。
現在の小倉のまちの雰囲気は、キャナルシティのある中洲あたりの雰囲気に似ている。小倉には紫川、中洲には那珂川が流れる地形 的特徴だけに留まらず、中洲玉屋に続いて小倉玉屋がつぶれて、北九州市で最も栄える繁華街なのにどこか暗い影を落としていると、 友人と久し振りに訪れたときに話したことがあった。

リバーウォークは小倉駅から徒歩で15分ほどかかるが、西小倉駅という小さな駅からは徒歩3分と程近いため、今年から西小倉に快速 列車が停車するようになった。小倉そごうの閉店による小倉駅前の空洞化もあいまってか、オープンから半年が経過して、客足は順調 であると、新聞記事で目にした。

リバーウォークは小倉城の目の前に建っている。その景観(破壊)について、個人的なレベルでは批判の声を耳にするのだが、今までに マスメディアの意見として耳にしたことがないことに、疑問を感じてしまう。触れてはいけないタブーなのだろうか。(そんなはずないか。) 自分の周りでは悪評高いリバーウォークだったが、実際に自分の目で確かめてみることにした。
「あの場所だからこそキャナルシティは成立しえたけど、(小倉城を目の前にした)この場所にリバーウォークのような建築は建てるべき でない。」というのが、訪れる前の意見。


キャナルシティの外部に対して閉鎖的なつくりとは違って、リバーウォークの場合、大通りには閉鎖的な箱型建築のファサードを呈するが、 小倉城側には開放的な構成になっている。堀に面してオープンカフェが広がるだけでなく、建物の構成も黄色・赤色・黒・ベージュと カラフルな建物が表れている。
好き嫌いはあるかもしれないが、これがミスマッチで好きになれない。オープンカフェだけを見れば(オープンカフェに立てば)、親水空間 といった豊かな雰囲気を醸し出しているのだが、客観的な立場から見ればセルフィッシュな印象がどうしても否めない。一建築が単体で存在する のではなく、周辺環境を取り込んで、まちなみが作られるのだから当然だとは思うのだが
キャナルシティ博多は「何でもあり」といった環境にあるから、内側に開かれた自己完結した建築で許されると思うが、リバーウォークの 場合は小倉城に開かれているのだが、それが悪影響を与えているように思えて仕方がない。


とはいえ建物単体を見れば、彼らしい「楽しい商業施設」が建築全体に表現されていて、きっとそれは日本人には持ち合わせない(設計 できない)感覚によるもので、商業施設として評価できると思う。(郊外化・複合施設化といった)商業形態がアメリカナイズされた現在、 ハードウェアもアメリカナイズされるのは、自然な流れなのかもしれない。

キャナルシティと似て非なる空間が続く。キャナルシティの「運河をはさんだ谷の建築」とリバーウォークの「堀に開かれた建築」といった 構成による根本的違いもあるが、キャナルシティの色彩計画がボーダーカラーによる悪趣味な構成だったのに対して、リバーウォークは ブロックごとに明快に色分けされている。周囲の環境を考慮すると、どちらが良いのかは一概に言えないが、小倉城が無ければ後者が 明快で良い色彩計画だと思う。小倉城があることで、周辺環境を無視した色彩計画に思えてならないのだが。

この色使いに関しては、リバーウォークのホームページに解説がある。
『「茶色」は、大地を表す色。日本瓦を表す「黒」。漆喰壁の「白」。漆の「赤」。そして、印象的な「黄色」は、収穫前の稲穂を表現しているのです。』 説明されなければ分からないが、説明されても、それが上手く表現できてるとは思えない。「カラフルな色あいで楽しさを表現」と言ってしまったほうが よっぽど罪が無いように思える。日本的なものを表現するはずの色合いに全く深みがないのだから。


リバーウォークにはメディア関係の施設(NHK北九州放送局、朝日新聞西部本社の自社ビル)や芸術発表の場となる公共施設(北九州 市立美術館分館、北九州芸術劇場)が併設されていることも、キャナルシティと異なる特徴である。この場所で様々な目的をもった人達の 交流が発生するところまでは行かずとも、訪れることによって別の興味が派生して、買物のついでに芸術に触れるような行動が派生する 効果は期待できるのかもしれない


戦後に再建された小倉城であるとはいえ、同じ目線で見える上に、水盤に写りこむ「借景」のように扱われることに、「主役が食われて」 いるようで、リバーウォークに対する嫌悪感が増してしまった。さらに、竹による屋上庭園は、アメリカの日本庭園のようで嘆かわしい。
目の前に小倉城が無ければ、素直に屋上庭園としての空間を評価できるはずだが、この建築を小倉城抜きに語ることはできない。


キャナルシティは(建物の)谷間を歩く楽しみがあるのに対し、リバーウォークには建物の隙間に楽しみが含まれている。建物と建物の 間に滝のように水が流れる部分があったり、建物の隙間から小倉城が垣間見えたり、訪れることで発見できる楽しさが含まれている。


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