きたきゅうしゅうしりつびじゅつかん
北九州市立美術館

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最終更新日:2006年5月27日
作成日:2001年12月1日


DATA

 

所在地:
北九州市戸畑区西鞘ヶ谷町21-1

設計:磯崎新/磯崎新アトリエ
種類:美術館
敷地面積:113,000

本館
建築面積:3,020
述床面積:7,864
竣工:1974.11
構造:RC造
階数:地下2階地上4階建

アネックス
建築面積:1,432
述床面積:2,775
竣工:1987.1
構造:RC造、一部S造
階数:地上3階建

開館時間:9:30〜17:30(入館17:00まで)
休館:月曜日、年末年始
交通:
JR戸畑駅から西鉄バス美術館口下車
または西鉄バス七条下車徒歩15分


周辺地図

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Atsushi

「丘の上の双眼鏡」という異名をもつ北九州市立美術館。幼いころから父に連れられて訪れていたので、 私にとって最も思い入れのある建築家の作品、かつ最も好きな美術館。幼心にロボットの顔のような 本館が印象的でした。自動車で丘を登りながら、だんだんと美術館に近づいてゆくにつれてドキドキ感が高まり、 真っ直ぐと伸びるエスカレーターに乗っているとき、その緊張感はMAXとなるのである。

エスカレーターで3階まで上りつめて、風除室の重厚な金属のドアを開けると、3層吹抜けのエントランスホール。 大理石の床の上に、北面の背後のガラス壁とトップライトから満たされる光の空間には、美術館の尊厳を感じる。

展覧会の終わった企画展示室の光景。半透明のパネルの上にトップライトがあるらしくて、均質な採光の ための工夫がなされているようです。『美術館建築は、展示室以外のところで「建築」して、展示室は 四角い箱として作品の展示に徹する』というのが持論なのですが、これがまさにそのものであり、 私の考えはこの美術館に何度も足を運ぶたびに自然に植え付けられたのかもしれません。
企画展示室A・Bにレベル差があるため、展示室外の通路にスロープが伸びています。通路からは市街が 一望でき、彫刻展示テラスを眺めることもできます。

収蔵品の増加に伴い、本館と同じく磯崎新の設計によりアネックスが増築され、版画展示室と市民ギャラリー として使用されています。本館の基準階から1層分下がって、回廊を通るとアネックスの3階に通じるという構成。 シンメトリーな本館に対して、シンメトリーを崩すような形で回廊が伸び、アネックスにドッキングされています。

アトリウムの3階、回廊との結合部分に「アトリウム」と名付けられた空間があります。これは鉄とガラスの 巨大な吹抜け空間のアトリウムではなく、古代ローマのアトリウムを現代建築に変換しているという印象を 強く抱きました。本館とアネックスを繋ぐ前庭的な空間であり、疲れた目を休められる癒しの空間でもあります。

私はこのアトリウムがとても好きなのですが、高校時代の美術の先生がこのアトリウムを批判していました。 このアトリウムのある3階には前室を隔てて版画展示室があり、アトリウムの湿気が美術品には良くないらしく、 各室は金属の重厚なドアで仕切られているのですが、それだと扉の開閉が困難なため、結局、開放されたままに なっているそうです。
竣工当時はアトリウムの天井には屋根が無かったのですが、今はアールがかった半透明素材の屋根が架けられています。 私は屋根が架けられてなかった頃の記憶は無いのですが、うちの大学の先生の話によると、屋根が無かったころの 方がずっと良かったそうです。これもやはり、作品管理上の問題なのでしょうか…。

磯崎新の初期の代表的な作品でもあり、私の最も好きな建築でもあるので、 北九州を訪れる機会があれば、ぜひ観てほしいものです。


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